『アド街を見た』と言ったら割引…SNSでバズる“人気番組のあるある” 作者に聞く4コマへの思い

引用元:オリコン
『アド街を見た』と言ったら割引…SNSでバズる“人気番組のあるある” 作者に聞く4コマへの思い

 動物たちの「ゆるふわシュールギャグ」がSNSで話題を集めている。『アド街を見た』というタイトルの4コマ漫画は、『アド街ック天国』で紹介されたお店に出向いた際に「アド街を見た」という言葉を伝えると料金割引があるかも…、という“あるある”をテーマにシュールなオチが付き、7万を超える“いいね”を集めた。自らの漫画を“ゆるふわシュール系ギャグ漫画”とカテゴライズする作者のニョペ茄子さん(@nyopenasu)さんに、SNSで笑いを生み出すための“創造”の源泉や、ギャグ漫画を描き続けることの難しさについて聞いた。

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■“1時間で4コマを描く会”参加で本格的に…SNS公開で感じることとは?

――漫画を描き始めたきっかけについて教えてください。

【ニョペ茄子】SNSでも人気の漫画家、ニャロメロン先生や酒本さけ先生の作品を見たのがきっかけです。作品を見て純粋に面白いなと思いましたし、「自分もこんな4コマ漫画を描いてみたい!」という気持ちなりました。初めて漫画を描いたのは高校生のときで、“魚”というキャラクターは小学生の頃にすでに考えていたものだったので、そこに「うさぎ」など新たなキャラクターを加えて漫画として成立するようにしました。

――どうしてギャグ漫画を選んだんですか?

【ニョペ茄子】小学生の頃、宝ノ瀬躍士先生の漫画『スーパー番犬!プー太郎☆』という作品が好きでした。「世の中にはこんなおもしろい漫画があるんだ!」と衝撃を受けたくらい笑い転げました。それ以降、『銀魂』(空知英秋著)や『ギャグマンガ日和』(増田こうすけ著)などギャグ系の漫画をたくさん読むようになって。先述したニャロメロン先生や酒本さけ先生の作品を読んだときに「4コマという限られたコマの中での表現だったら、自分もチャレンジできるのでは?」と思ったことがギャグ4コマを選んだ理由です。

――SNSで作品を公開するようになった経緯は?

【ニョペ茄子】最初の頃は漫画を描いても周りの友達に見せるだけでSNSに載せることはしていなかったんですが、Twitter上で開催されている『1h4d』という“1時間で4コマを描く会”に参加したのをきっかけに本格的にアップするようになりました。この『1h4d』は、先程お話したニャロメロン先生や酒本さけ先生に加え、亞さめ先生、福岡太朗先生、255先生など、僕が尊敬している有名な漫画家さんたちがたくさん参加していた会なんです。毎週土曜日21時から行われており、参加者同士で作品をリアルタイムで批評し合うことができ、とても勉強になるんですよ。

――SNS漫画の登竜門的な存在なんでしょうか?

【ニョペ茄子】そうかもしれません。ちなみに批評といってもギスギスした感じはなくて、むしろ「繋がりも強くて最高にあったけえ…!」と思うくらい。この『1h4d』の存在がなければ陰で漫画を描いて、誰にも作品を知られずひっそりと終えていってたと思います。

――SNSで作品を公開するメリット・デメリットは何だと思いますか?

【ニョペ茄子】メリットは多くの方の目に触れることができ、「いいね!」数やリツイート数など明確な数字として把握できること。でもこれはデメリットでもあると考えていて、数字によって目が眩む場合もあると感じています。おもしろい→数字が伸びる、はあるけれども、数字が伸びる→おもしろい、とは必ずしも言い切れない。これはあくまで僕の感覚なんですが、あるあるネタやパロディネタは本来の作品の評価以上に数字が伸びてしまう傾向にあると考えています。