涙活の新境地「泣才」初公開 客席からすすり泣き

涙活の新境地「泣才」初公開 客席からすすり泣き

 漫才にあやかって人を泣かせる話芸を「泣才(なきざい」)」と名付けて初公開するイベントが14日、東京・代々木で開かれた。涙でストレス解消を図る「涙活」に関わる男性2人が「ナミダボーイ」というコンビを結成し、約5分のネタを展開。客席にはすすり泣く女性も。「涙活」の新たなトレンドとして今後注目が集まるかもしれない。

 「ナミダボーイ」を結成したのは、泣かせる1人話芸を得意とする「泣語家」の泣石家霊照(なかしや・れいしょう=41)とモデルの後藤亜蘭(28)。

 “泣かし手”の後藤が「日本人の両親に育てられ、姉と妹は日本人顔。僕だけ外国人顔なのは幼い頃から不思議だった」と語り初めて、秘められた生い立ちを告白。シリアスな表情で語る後藤に対し“泣き手”の泣石家が時折涙を浮かべて相づちを打つ形式で展開した。都内に住む契約社員の女性(38)は何度もハンカチで目をぬぐい「自分の人生に引っかかる部分がなくても引き込まれて涙が出た」と話した。

 発案したのは「涙活」プロデューサーの寺井広樹氏(39)。「これまでのイベントで、泣ける話をする時は基本的に1人だった。そこで漫才のように2人が掛け合いをしても成り立つのか、人が流す涙の量が増えるのか試そうと思った」との考えで企画した。

 後藤は「5分という短い時間だったが、しっかりとメッセージを伝えられた」と手応え。泣石家は「これからも人の心を動かす活動を続けていきたい」と意欲を示した。