劇団俳優座「マクベスの悲劇」ゲネプロ後に異例の延期検討

引用元:東スポWeb
劇団俳優座「マクベスの悲劇」ゲネプロ後に異例の延期検討

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、劇団俳優座の公演「マクベスの悲劇」(初日15日、東京・六本木の俳優座劇場)が、延期される可能性が出てきたことが13日、明らかになった。

 同劇団はこの日、都内で「マクベス――」のゲネプロを報道陣に公開。同劇団の宮崎健代表取締役社長は新型コロナウイルスについて「情報を集めて万全の対策で臨んでいる」と語り、「普段の公演と同じ熱量で(稽古中から)つくってきた」と出来上がりに自信をのぞかせた。

 しかし、ゲネプロ終了後に文化庁から港区役所を通じて新型コロナウイルスに関する文書が届き、改めて公演に関して緊急協議を実施。初日の延期を検討し、キャスト陣のスケジュールを確認した上で初日の期日を決定し、発表する。

 ゲネプロ後に公演延期が検討されるのは異例中の異例。コロナ禍の大きさを物語っている。

 同劇団は開催に向けて、可能な限り準備を整えてきた。感染予防策の定番となったマスクの着用やアルコール消毒の呼びかけだけでなく、会場入り口にサーモグラフィー検温器を設置して来場客の体温をチェック。他にも、場内の換気を良くするため吸排気設備を稼働させ、客席を100→70席に減らして客席同士の間を空けた。映画や演劇は通常、公演中は出入り口を閉めるが、扉を常時開放して来場客の出入りを自由にした。

 この日のゲネプロでは、ともに俳優座所属でマクベス役の斉藤淳とマクベス夫人役の佐藤あかりが熱烈にキスするシーンが披露されるなど、熱気にあふれていた。

 俳優座は約70年の歴史を持つ老舗劇団。