新型コロナの影響で外出自粛の韓国で今、カルメ焼きラテが人気

新型コロナの影響で外出自粛の韓国で今、カルメ焼きラテが人気

 インスタントコーヒー、砂糖、お湯を2さじずつ器に入れ、泡だて器で混ぜ始めた。30分たって片方の手の感覚がなくなりかけたころ、濃いミックスコーヒーのようだった液体は褐色のカルメ焼きのような泡に変わっていた。これを冷たい牛乳の上に生クリームのようにのせれば完成。最初は砂糖たっぷりのエスプレッソ、牛乳と混ぜた後は溶けたコーヒーアイスクリームのようだ。とても甘かった。

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◆片手と引き換えにした「カルメ焼きラテ」

 新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、多くの人が外出を控えている今日このごろ、「カルメ焼きラテ」が大流行している。写真共有ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「インスタグラム」の関連投稿だけで5万件。「皆さん家で何をしているのか見てみたら、カルメ焼きの泡をつくっていた」というジョークが飛んでいるほどだ。インターネット上のレシピには400回ほどかき混ぜるよう書かれているが「最低4000回は混ぜなければならない」「カルメ焼きラテを飲むには腕1本は差し出すべき」などの証言が寄せられている。家に電動泡だて器があれば、その人は勝者だ。 簡単な方法もある。幼いころ何度もやり、母親にしかられた、あの方法だ。おたまに砂糖を入れてガスの火で溶かした後、透明になったころ重曹を加えて固めればでき上がりのカルメ焼き。これを砕いてラテの上に振りかければよい。5分ほどで完成するが、おたま一つを犠牲にしなければならないという短所がある。これを防ぐため、チケットモンスターが運営するソーシャルコマース「ティーモン」などでは「カルメ焼きづくりセット」を5000ー1万ウォン(約500ー1000円)で販売している。

 カルメ焼きは1950年代半ばから路上販売されていた。おじさんがおたまでつくっていたカルメ焼きを、砂糖を振りかけた鉄板にのせ、型をはめ込んでホットク(韓国式おやき)のように押し付けたら、その横にしゃがみ込んで、型通りにカットするため集中したものだ。カルメ焼きは地域によってさまざまな名前で呼ばれていた。

◆バラエティー番組で話題、コロナの影響で流行

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