初登場の邦画2本が上位独占!東日本大震災を『Fukushima 50』が大きな話題に

引用元:Movie Walker
初登場の邦画2本が上位独占!東日本大震災を『Fukushima 50』が大きな話題に

先週に続いて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、劇場の営業休止や作品の公開延期などが相次いだ週末3月7・8日の映画動員ランキング。そんななか、初登場の邦画2作品がトップ2に名を連ねた!

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■ 様々な意見が飛び交った話題作『Fukushima 50』が首位に

初登場1位を獲得したのは『Fukushima 50』(フクシマフィフティ)。土日2日間で動員10万6000人、興収1億4300万円をあげている。2011年3月11日に発生した東日本大震災により、メルトダウンの危機に陥った福島第一原子力発電所で、未曾有の大事故と闘い続けた作業員たちの姿を描く本作。SNSには鑑賞した人たちのコメントが飛び交っており、「言葉では現せないというか、伝えきれるようなものじゃありませんでした。この作品が多くの人に届きますように」や「死の危機に直面しながら作業をされた人達の使命感と勇気に感動!」など作品のメッセージや当時の作業に当たった人たちを称えるコメントが上がっている。

一方でその題材の重さから、「福島の出来事は、まだ映画にして咀嚼できるようなお題ではないと思っている」や「原発事故、まだ何も解決していないのに、何故この映画を公開したのだろうか…」といった意見や、「感想を書くのが難しい作品だけど、あの時の事故が、自分が知っていた以上に大変なものだったこと。そして現場にいた人々が何とかしようと命を懸けて頑張っていたことが伝わってきた」と冷静に分析している人もいるなど、様々な価値観がぶつかり合っていることからも大きな話題を集めている作品だと言えるだろう。

■ UVERworldの主題歌も人気の『仮面病棟』が2位!

2位には『屍人荘の殺人』(19)の木村ひさし監督がメガホンを取った『仮面病棟』が、動員7万7000人、興収1億500万円をあげてランクイン。SNSには「最後までピエロの正体がわからなくて、ずっと推理しながらドキドキして楽しめた」といったコメントのほか、「めちゃくちゃおもしろかった!UVERworldかっこよすぎ!」など主題歌「AS ONE」を歌うロックバンド、UVERworldに言及する声も見ることができた。

このほか初登場作品では、洋画で唯一『ジュディ 虹の彼方に』が8位でトップ10入りを果たした。『オズの魔法使』(39)で知られる女優で歌手のジュディ・ガーランドの晩年を描いた本作で、ジュディを演じたレニー・ゼルウィガーは本年度アカデミー賞の主演女優賞を獲得している。

■ 『パラサイト』など既存作品も好調!

既存作品では、『パラサイト 半地下の家族』が3位にランクインし、累計では動員292万人、興収40億円を突破。また、5位の『犬鳴村』が累計で興収11億円、9位の『ヲタクに恋は難しい』が12億円まで記録を伸ばしている。

今週末は、若き鬼才グザヴィエ・ドラン監督の最新作『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』や人気ドラマを映画化した『貴族降臨 -PRINCE OF LEGEND-』などが公開される。これらの作品が動員ランキングにどう絡むのかも要チェックだ!(Movie Walker・文/トライワークス)