劇作家の別役実さん死去 日本の不条理劇の第一人者

引用元:日刊スポーツ
劇作家の別役実さん死去 日本の不条理劇の第一人者

日本の不条理劇の第一人者だった劇作家の別役実(べつやく・みのる)さんが3日午前0時12分、肺炎のため亡くなった。82歳。葬儀は親族で営んだ。喪主は長女林怜(はやし・れい)さん。後日、「しのぶ会」を開催する予定。

1937年、旧満州(中国東北部)に生まれ、早大在学中に不条理劇を書き始めた。66年に演出家鈴木忠志らと早稲田小劇場を結成し、67年「マッチ売りの少女」などで岸田国士戯曲賞を受賞した。その後、劇団を退団し、70年「街と飛行船」「不思議の国のアリス」で紀伊国屋演劇賞個人賞、87年「ジョバンニの父への旅」などで芸術選奨文部大臣賞、70歳で書いた「やってきたゴドー」で鶴屋南北戯曲賞を受賞。戯曲数は130本を超え、数多くの俳優が出演した。妻は女優の楠侑子さん(77)。

12年にパーキンソン病を患い、入退院を繰り返し、今年1月に体調を崩した。18年10月に上演の「ああ、それなのに、それなのに」が最後の作品となった。