“最強”か“鉄の棺桶”か?ドイツ軍撃破に貢献「ソ連軍戦車」の魅力

引用元:オリコン
“最強”か“鉄の棺桶”か?ドイツ軍撃破に貢献「ソ連軍戦車」の魅力

 1958年に国産プラモデルが産声をあげてから60余年、黎明期から現在に至るまで、その歴史を支えてきたのは戦車・艦船・航空機といったスケールモデル(※縮尺に基づいて忠実に再現した模型)だ。今回、ソ連軍戦車に魅せられた佐藤児輝氏(luu03 @Luu03_models)に、留守番のご褒美だったプラモデルの原体験や、新しい技法に挑戦続ける理由について聞いた。

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■“ソ連軍最強戦車”T-34は頭を使う場所や技術の見せ場が沢山ある

――プラモデルの魅力に目覚めた原体験を教えてください。

【佐藤児輝】小学5~6年生の頃に艦船に興味を持ち、特に気に入っていたのが旧日本海軍の航空母艦「大鳳」と戦艦「扶桑」でした。当時、僕は家で留守番をすることが多かったので、親がお詫びとして「大鳳」と「扶桑」のキットを買ってきてくれて、それを一人で作り上げた事が原体験です。

――その後、影響を受けたモデラーの方はいますか?

【佐藤児輝】僕が影響を受けたのは、日本の方では石油王さんと土居雅博さん。海外の方ですとAdam WilderさんとMartin Kovacさんです。技術面はこの方々の手法が基となっていて、それを自分が扱いやすい様にアレンジして活用しています。

――航空機、戦車、艦船の中で好きなジャンルは?

【佐藤児輝】戦車です。技法の種類がとても多いのと、塗装技術の発展がとても速いので、常に新しい方法を学ぶ事が出来て面白いからです。あと、裏面を塗らなくても良いという点でしょうか(笑)。

――では、一番好きな戦車を教えてください。

【佐藤児輝】ソ連の車両は大体好きなのですが、その中でも一番好きなのはソ連の中戦車T-34/85ですね。理由はT-34/85の塗装をする際、曲面と平面があるのでどういう風に塗るのか、車体後部をどのように汚して格好良くするかなど、頭を使う場所や技術の見せ場が沢山あって面白いからです。

――T-34/85の制作で苦労した点は?

【佐藤児輝】本作は特定の車両の再現をするというテーマがありました。また、この仕様のT-34/85の写真は3~4枚しか残っておらず、困っていた所、T-34にとても詳しい方に協力していただいて完成させることが出来ました。それと、実験として砲塔上の汚れに透明な光沢を入れたり、汚れをグラデーションとして利用したり手間がかかっています。今考えるとコンテスト用にしても相当攻めたやり方かもしれません。