古代から目覚めたドワーフが爆弾で世界を救う『Bombing Quest』―『ボンバーマン』のシステムで遊ぶ王道ファンタジー【爆速プレイレポ】

引用元:Game Spark
古代から目覚めたドワーフが爆弾で世界を救う『Bombing Quest』―『ボンバーマン』のシステムで遊ぶ王道ファンタジー【爆速プレイレポ】

最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。

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今回は2020年3月5日にTeam PuhよりPC(Steam)向けにリリースされた『Bombing Quest』について生の内容をお届けしたいと思います。

『Bombing Quest』とは
本作はインディーデベロッパー「Team Puh」が製作したアクションRPGです。古代遺跡で目覚めた記憶喪失のドワーフが、爆弾を生成することができるパワードスーツを駆使し、この世界の最後の守護者としてこの世界で暴れている怪物たちから「Mysterious Ark」を守り抜くのが目的です。

デベロッパーが「bomberman fantasy RPG」と名付けている通り、本作ではよく知られた『ボンバーマン』同様のルールで敵を倒しながらマップを探索していき、クエストをこなしてストーリーを進めていきます。おなじみのルールと王道なRPGのストーリーが融合し、コスト制のパワーアップシステムで独自性を作り出しています。

『Bombing Quest』の実内容に迫る!
どこかの神殿で目が覚めた主人公のドワーフは、記憶を失っていた。途方に暮れる主人公に話しかけてきたサポートユニットも、彼の装備しているパワードアーマーについての知識以外のメモリーを失っているようです。アーマーの作り出す爆弾を駆使して進んだ先で、主人公が闇から現れた悪魔たちを再び闇へ返す「ガーディアン」であることを告げられます。

神殿から出たところで出会った考古学者「ステファン」や鍛冶屋「カーメン」などとの会話で、現在の世界では文化としての「機械」が遺物となって失われている状態であること、魔物がはびこる世界になっていることが判明。主人公は、人々を助けながら「ガーディアン」として世界を救う旅を始めることになるのでした……。

出会った人は大体なんか頼んでくる!王道すぎる冒険システム!
本作のストーリー展開はとてもわかりやすく、「この村の先に行きたいんだけど」「そいつは無理だな。村の出口がビーストマンに塞がれてるんだ」「どうすればそいつを倒せる?」「村外れに船乗りのおっさんがいるからそいつに運んでもらえるよ。そいつに会うためにこの鍵を持っていきな」くらいのシンプルなお使いが続く感じです。もちろん船乗りのおっさんに船を出してくれと頼むと別のクエストを依頼されます。

クエストはいつでも確認可能。やるべき事がとてもわかりやすい。
イベントが発生する場所はマップに記載されるため、ゲームとしてはかなり親切な設計にはなっています。またセーブポイント間でワープすることが可能だったり、ショートカットも多数あるために移動へのストレスは比較的少なめです。ただ、主人公の移動速度が基本低いため(移動速度アップアイテムは存在)、戦闘時以外には基本的なダッシュ機能を最初から備えていてよかったのではないかな、とは感じられました。

各地に点在するセーブポイント兼ワープポイント戦闘に負けると直前セーブから開始になるためこまめなセーブを。

ナビゲーションビーコンを起動するとエリアのマップが表示されます。
爆弾を置いて敵を倒せ!戦闘はまさに『ボンバーマン』!
敵が待ち構えているエリアに入ることで戦闘が始まり、敵をすべて撃破することでステージがクリアとなりその道を通れるようになります。主人公は初期状態で爆弾の設置と、マナを消費する「回復」を行うことが可能。マナは敵を倒したりブロックを破壊することで獲得することができるほか、ボス戦では敵が特定の行動でばらまいてくれます。

回復はこのゲームの重要な要素です。
敵は突然走ってくる狼や爆弾や壁をジャンプして乗り越えるモンスターなど、さまざまな特性を持っています。こちらを見かけたら突進してくる敵は爆弾すらも無視してぶつかるため、利用すればまとめて敵を倒すことも可能です。遠距離から魔法を連発してくる敵が序盤の強敵なので、るべく早めに倒しておくのがポイントです。ただ、早めに倒しておくと言っても序盤は多くて2つまでしか爆弾を持つことができないため、ブロックを破壊して距離を詰めるのもけっこう大変なので注意が必要です。

実際のプレイ映像
敵の配置はロードすることで毎回ランダムになるため、強力な敵が入口に固まっているような状態もあります。ちなみにステージ入口のギリギリに爆弾を置くことでステージ開始前に倒すことも可能。少しストーリーを進めることで手に入る「パンチ」(爆弾を遠くに飛ばせる技術。『ボンバーマン』ならキックと同じような効果)を利用することで、ステージ開始前に爆弾をマップ奥に送り込む戦法もできます。もちろん通常時であれば普通に倒したほうが楽ですが、厄介な敵がいる場合はおすすめの戦略です。

ステージ外から相手を倒す外道戦法
コスト性の強化システム!爆弾を増やすか特殊能力か!
主人公のパワードアーマーには強化スロットがあり「爆弾の設置数を増やす」「最大ライフを増やす」「マナが少しずつ回復する」「移動速度アップ」などさまざまな効果を持つガジェットを装着可能。ガジェットにはそれぞれコスト数が決められており、アーマーのコスト上限を超えて装備することはできません。マップに落ちてる「コンポーネント」を3つ集めることでコスト上限をアップすることが可能です。

ガジェットはマップ上に落ちているコンテナで入手可能なほか、サイドクエストお報酬で手に入れることもできます。基本的に爆弾設置数を増やすのは欠かせないため、コスト上限の低い序盤ではどうしても選択肢は少なくなってしまいます。少し余裕が出てきてからは他の能力に振ることはできますが、回復の機会を増やせるマナ系のガジェットを使うことが安定するかな、と言う印象です。

ガジェットの装備変更はマップ上に存在する「メカニックステーション」でしか行うことができないため、いつでも気軽に付け替えることができないのが少し悩ましいところですね。各エリアのボス前には必ずセーブポイントがあるため、いつでもステーションまで戻ってボス戦要装備に変えるなども可能です。

ボスはかなり強力なのでしっかりと準備を。

ここまで紹介してきた『Bombing Quest』ですが、ゲームとしての目新しい要素が少ないゲームではあります。ですが『ボンバーマン』の要素を活かしつつ、コスト性の強化システムや王道RPG的なクエスト要素や謎解きなどの要素を融合し、非常に手堅い面白さを目指して作られている作品だと思います。マップを探索してアイテムを集め、強化していく感覚はやはり鉄板で楽しいものです。ガジェットを装備できる数が増えていくことで、自分なりの強化の方向性を見出すことができるのはとても魅力的です。

「世界を救うために復活した主人公が闇から現れた悪魔たちと戦う」をベースとしたストーリー展開はとても王道で好ましいもの。テキストは全編英語ですが、そこまで難しい話も少なく、クエストの内容や目的地などいつでも確認できるため比較的プレイはしやすいゲームだと思います。

実にわかりやすい目標。
本作は本プレイレポの執筆時点では早期アクセス中のため、ストーリー部分はサイドストーリーを含めて完成していません。今後の更新でクエストの追加や新たなガジェットの追加などが行われ、おおよそ半年から一年をかけて完成させる予定になっています。完成後には価格が上がることも明言されているため、気になる方は今のうちに買っておくのもおすすめです。

タイトル:Bombing Quest
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2020年3月5日
記事執筆時の著者プレイ時間:7時間
価格:1,520円

「爆速プレイレポ」ではハードコアゲーマーなライターから読者に向けて、新作タイトルの生の内容を伝えるプレイレポートをお届けします。対象となるタイトルは、執筆時点で発売48時間内の新作、かつAAAからインディーまで、ジャンルやプラットフォームを問わず「読者が気になるだろうゲーム」もしくは「ハードコアゲーマーのアンテナが反応するゲーム」です。

性質上、本企画においてはゲームの評価や採点は行いません。ストーリーなどの「ネタバレ」も軽度な内容に留まることが殆どです。また、記事執筆にはデベロッパー/パブリッシャーからプレイレポート用として提供されたゲームソフトが含まれる場合もあります。プレイ時間自体も基本的には短い段階での執筆となります。

なお、マルチプラットフォームで展開されている作品においては、対応している機種のうちのひとつのエディションのみをプレイしています。そのため、本文内でプレイした際の使用機種についても明記しています。 Game*Spark Mr.Katoh