「息もできない」の衝撃が蘇る、「ひとくず」を加藤雅也や滝藤賢一らが応援

引用元:映画ナタリー
「息もできない」の衝撃が蘇る、「ひとくず」を加藤雅也や滝藤賢一らが応援

上西雄大が監督と主演を兼任した「ひとくず」。本作を鑑賞した著名人から、応援コメントが到着した。

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本作は、子供時代に母親の恋人から虐待されて育った金田が、空き巣に入った家で育児放棄されている少女・鞠に出会い、彼女を救おうとするさまを描く人間ドラマ。上西が金田に扮し、鞠役の小南希良梨と鞠の母役の古川藍のほかに徳竹未夏、堀田眞三、飯島大介、田中要次、木下ほうかがキャストに名を連ねる。

加藤雅也は「韓国映画“息もできない”を観た時の衝撃が蘇った。圧倒的な力で最初から最後まで魅せる」と絶賛し、滝藤賢一は「無骨で雑なカネマサの生き様に、胸が引きちぎられて涙が止め処なく溢れた」と感想を述べる。筒井真理子は「映画の芯、伝えたいことが明確にある上西監督の想いは強く心に響く」と、片嶋一貴は「あまりに潔く、あまりに美しい。『ひとくず』はそんな映画だ」とコメント。そして西岡徳馬は「他には何も言わない、ただ観てくれるだけで良い!」と本作を強く推薦した。

「ひとくず」は3月14日より、東京・ユーロスペースほか全国で順次ロードショー。

※西岡徳馬の徳は旧字体が正式表記

■ 加藤雅也(俳優)コメント
ついに公開。
1年半程前にこの映画を初めて観た。
韓国映画“息もできない”を観た時の衝撃が蘇った。
圧倒的な力で最初から最後まで魅せる。
主人公は虐待されて育った男“かねまさ”
彼の言葉使いは乱暴だが、なぜか優しさが見えてくる。
優しさを知らない男が必死で子供に優しくしようともがく姿を主演の上西雄大は見事に演じきった。
必死にもがいて生きる男と女 そして虐待されても母を愛する子供。
乱暴な言葉の応酬の中に小さな家族の形が見えてくる。
重々しい空気が漂う映画だが子供の笑顔が救ってくれる。
映画“ジョーカー”に負けない日本映画がここにあった。
監督・脚本・主演を務めた上西雄大には大阪に住んで大阪の空気を吸って大阪を舞台にした映画を作り続けてほしい。
僕も上西ワールドの住人になりたい。

                  

■ 赤井英和(俳優)コメント
あかん、これはあかん、現実と映画の区別がつかんようになる。
可哀想で見てられへん。けどなんでやろ、優しい気持ちにもなる。
子供は世界の宝や、守らなあかん。けど、優ししたらなあかんの、子供だけやない、みんなや。
大人かて、優しされたら、優しなんで。
いっぺんミスしたら、もう誰も許してくれへんの?
見えてへんかったけど、すぐ近くで、助けを求めること知らん人、助けを求められへん人、許してもらわれへん人、ワシは優しくなれるんか、許せるんか、、。
上西監督、ワシ、今、ごっつい考えてますわ。

■ 滝藤賢一(俳優)コメント
カネマサ
ギラついてんなー
カッコいいよ
無骨で雑なカネマサの生き様に、胸が引きちぎられて涙が止め処なく溢れた。
日本人がこんなパワーのある映画を撮ったという事実に喜びを感じずにいられない。
力が漲っている!!!

■ 筒井真理子(女優)コメント
映画の芯、伝えたいことが明確にある上西監督の想いは強く心に響く。
子供のように無防備にまっすぐに映画を創り出す監督から目が離せない。

■ 津田寛治(俳優)コメント
上西さんの芝居が素晴らしい。
自然な感情で紡がれる少女との距離感、技法を削いだ怒りの表現は、理屈を超えて観客の胸に切り込んでくる。
物語が芝居を作るのではなく、一人の俳優の、演技に対する直観力や姿勢が、逆に物語を作っている。
主演俳優が監督、脚本を兼ねることの、新しい意味を感じた。

■ 白川和子(女優)コメント
「ひ」 ひもじくて シラケ干からびた人間模様が、切なくもどこかホッとさせる描写が
「と」 とてつもなく胸にせまり、魅せられました
「く」 苦しみ、悲しみ、憎しみを 必ずや楽しみ、喜び、愛に変えられる そんなメッセージを
「ず」 ずっと懲りずにめげずに屈せず 撮り続けてください!
天井知らずの上西雄大監督 万歳!!

■ 西岡徳馬(俳優)コメント
「上西、数々の受賞おめでとう、俺も讃えます!
他には何も言わない、ただ観てくれるだけで良い!」

■ 有森也実(女優)コメント
上西さんは役者であり劇団主宰者であり劇作家であり演出家であり、さらには映画監督でもある。まるで魔法使いみたいな人です。「ひとくず」は、魔法にかけられたように、涙をしぼりとられました。優しい優しい映画です。

■ 金子昇(俳優)コメント
奇才 上西雄大氏が監督脚本主演を務める「ひとくず」は、児童虐待、育児放棄をテーマに描いたヒューマンドラマ。
虐待やいじめといった人間社会の中で決して無くなることない大きな問題を軸に家族とは…親とは…愛とは…憎しみとは………生きるとは…
様々な観点からうねりをあげ進んでいくストーリーに引き込まれ考えさせられた。人は一人では生きていけず、何かに心動かせられた瞬間に前を向き生きようとするのだ!と思わされた作品です。

■ 片嶋一貴(映画監督)コメント
この世は意地と人情だと言った大作家がいたが、それがベタに(いやベタベタに)心に沁み入る。あまりに潔く、あまりに美しい。「ひとくず」はそんな映画だ。  

□ 根岸憲一 JSC(撮影監督)コメント
この作品はまず自主映画かなって思わせるところから始まって、えっ、この芝居って本当なのかなって感じで、リアリティを超えたリアルさを感じました。
それが次第にそれよりも内容に取り込まれていき、そこに今があるかのように思わせてくれる感覚を味わせてくれました。
実際に監督が経験した事なので理解出来るリアリティの脚本演出が共感を生んだと思います。
今、人は実際の現実や本物がなかなか見えない世界で自分の世界を作っていく時代なので、自分は本当はどーなんだろうって考えさせてもらえる素晴らしい作品だと思います。

(c)上西雄大