山田孝之、キャラの限界? 良きパパ演じ「柔軟剤のCM取っていかないと」

引用元:映画.com
山田孝之、キャラの限界? 良きパパ演じ「柔軟剤のCM取っていかないと」

 [映画.com ニュース] 俳優の山田孝之が3月5日、都内で行われた主演作「ステップ」完成記念トークショーに出席した。本作で妻に先立たれて、男手ひとつで娘を育てるシングルファーザーを演じ「エキセントリックを20年演じ続けて、ついに素の山田孝之を出しました(笑)」。さらに「キャラの限界を感じているし、柔軟剤のCMとか取っていかないと」と笑いを誘った。

 重松清氏の同名小説を原作に、山田演じる健一が娘とともに歩む10年間の足跡を描く。当初予定された完成披露試写会は、新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し急きょ中止に。この日はトークショーの模様が生配信され、山田は「今日はいつもの8倍の元気でお届けしたい」と意気込み、「健一がいろんな人に救われながら生きる人生の物語。年齢や性別、職業関係なく、誰でもどこかしら刺さる部分があると思う」とアピールした。

 トークショーには山田をはじめ、共演する國村隼、広末涼子、伊藤沙莉、飯塚健監督が出席した。主人公の義理の父親を演じた國村が、「山田さんは毎回、役柄でゴロっと変わる。私もそうでありたいし、次は何が出てくるんだろうと楽しみ」と共演経験がある山田を絶賛すると、山田は恐縮しながら「國村さんとご一緒するときは、いつも安心感とワクワクがある」と全幅の信頼を寄せた。

 一方、山田と会社の同僚を演じる広末は初共演で「お会いするのも初めて。『あっ、広末涼子がいる』って、本当に素で緊張した」(山田)、「どんな方なんだろうと楽しみだったが、殻に閉じこもっている印象で(笑)。テントみたいな殻が見えました」(広末)。保育士役の伊藤は「孝之さんは見たことない、柔らかい顔をしていました。すごくパパの顔で、新鮮でした」と話していた。

 原作にほれ込み、重松氏に直接手紙を送ったという飯塚監督は「悲しい出来事に、うまく付き合っていくしかないという部分が響きまして。映画的に特別な出来事があるわけではないが、例えば子どもの寝返りだけでも劇的な変化。そういうものを丁寧に描ける作品だと思った」と作品への思いを語った。

 「ステップ」は4月3日から全国公開。