fhanaが『SHIROBAKO』への印象を語る「“魂を削って作品を作る”というのはこういうこと」【「星をあつめて」リリースインタビュー前編】

fhanaが『SHIROBAKO』への印象を語る「“魂を削って作品を作る”というのはこういうこと」【「星をあつめて」リリースインタビュー前編】

 2013年のメジャーデビュー以来、14ものアニメ作品の主題歌を歌い、世界観に寄り添いながらも豊かな音楽性を提示し続けているfhana。2020年2月26日(水)に発売となる15枚目のシングル「星をあつめて」も、劇場版『SHIROBAKO』の主題歌となっている。超!アニメディアでは、本作のリリースに併せて、fhanaにインタビューを敢行。前後編に分けて、紹介していく。前編は、2019年の活動を振り返っていただきつつ、本曲の魅力や『SHIROBAKO』への印象などについてお話しいただいた。

2019年、towanaがアーティストとして一皮むけた

――「星をあつめて」はfhanaさんが2020年最初にリリースされる楽曲ですが、2019年は皆さんにとってどんな一年でしたか?

kevin mitsunaga(以下、kevin) 2018年から「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に出演させていただいていますが、2019年もこれまでとは違うフィールドでライブをする機会がたくさんありました。ライブを重ねた分、経験値も得られて進化できたと思いますし、我々の音楽がより多くの人に届いたのではと、漠然とした実感も湧いています。これからも色々な人に音楽をお届けしていきたいと、改めて思った一年でしたね。

yuxuki waga(以下、yuxuki) 新たなステップに行くための充電期間から動き始めた一年だった気がします。前半はfhanaとしての活動は落ち着いていましたが、後半はツアーをはじめ、色々なことを通じてfhanaのやりたかったことがより如実に説明できる環境ができ始めたと感じています。ツアーでは今までにない挑戦がたくさんできましたし、音楽の制作に関しても、よりダイレクトに気持ちを込められるようになったんじゃないかな。2019年後半からこれまで以上に、いいムードになりつつあります。2020年もよりよくなっていくよう、頑張っていきたいですね。

towana 自分のボーカリストとしてのスタイル……と言いますか、自分の歌にこういう一面があったんだということや、それまで知らなかった側面に気づくことができた一年でした。2019年は悲しいことやショッキングな出来事を経験したりしました。それが自分の歌にこういう風に表れてくるんだ、というのを初めて実感した……というよりも、“知った”年になったと思います。ライブのパフォーマンスひとつをとっても、自分が纏う空気ってこういうのなんだと気づいた、知らされた気がしていて。どう表現するのが的確か分からないのですが、新しい自分に出会ったような、そんな一年でした。

佐藤純一(以下、佐藤)  fhanaとしての活動に加えて、作曲などの仕事で他のミュージシャンの方々とご一緒する機会も多かった一年でした。同時に、fhanaのメンバーやtowanaのボーカルの魅力に改めて気づかされた年でもあったと思います。本人も言っていましたが、客観的に見ても彼女はボーカリスト……というよりも、アーティストとして一皮むけて、覚醒しました。それによってfhanaの音楽の深みが、より増した気がしています。以前とは違う景色を見たり、感じたりできるようにもなりました。ちょっと高いところから先を見通せるようになったのかもしれません。