新作公開延期、休館する映画館も……コロナウイルスによる日本映画界への影響

引用元:映画.com
新作公開延期、休館する映画館も……コロナウイルスによる日本映画界への影響

 [映画.com ニュース]2月26日、安倍晋三内閣総理大臣は「第14回新型コロナウイルス感染症対策本部」のなかで、「この1、2週間が感染拡大防止に極めて重要であることを踏まえ、また、多数の方が集まるような全国的なスポーツ、文化イベント等については、大規模な感染リスクがあることを勘案し、今後2週間は、中止、延期又は規模縮小等の対応を要請する」と発言。映画界を含めたエンタメ業界が自粛の方向に舵を切った。

 映画館では、岩波ホールが2月29日~3月13日、早稲田松竹が2月28日~3月13日、シネマイクスピアリが2月29日~3月15日の休館を決定。渋谷・Bunkamuraでは、主催する公演、展覧会、映画の催しを、2月28日~3月10日の期間は中止することに。TOHOシネマズや松竹マルチプレックスシアターズは、体調不良、もしくは来場を控える観客に対して、当面の間、チケットの払い戻しに応じることを発表している。

 大型イベントでは、「日本アカデミー賞」の授賞式(3月6日)が一般客、マスコミを入れずに開催することを決定。広島の「第4回尾道映画祭2020」(2月28日~3月1日)、愛知の「ええじゃないか とよはし映画祭2020」(3月13~15日)、アニメの国内大型イベント「AnimeJapan 2020」(3月21日~24日)は中止となり、「沖縄国際映画祭」(4月16~19日)は規模を大幅に縮小し、映画上映やレッドカーペットなど多くの集客を見込む催しを取りやめた。また「第15回大阪アジアン映画祭」(3月6~15日)は一部の企画を中止にするにとどめ、予定通りの開催。群馬の「第34回高崎映画祭」(3月20日~4月5日)は、対策を十分に練った上で実施する方向だ。

 新作映画では「映画しまじろう しまじろうと そらとぶふね」「映画ドラえもん のび太の新恐竜」が公開延期に(購入した前売り券は、延期後の公開時にも使用可能。払い戻しにも応じている)。また「初恋」「ステップ」「弥生、三月 君を愛した30年」「一度死んでみた」「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」「2分の1の魔法」「在りし日の歌」などの試写会、舞台挨拶イベントも軒並み中止の措置がとられた。詳細は各作品の公式HP、SNSなどで確認できる。※いずれの情報も、28日午後2時時点のもの。