竹中直人×山田孝之×齊藤工『ゾッキ』、3監督そろってクランクアップ!

竹中直人×山田孝之×齊藤工『ゾッキ』、3監督そろってクランクアップ!

 俳優の竹中直人、山田孝之、齊藤工の3人が監督を務める映画『ゾッキ』の撮影がクランクアップを迎えた。

【写真】映画『ゾッキ』3人の監督の撮影の様子

 本作は、漫画家・大橋裕之による同名の短編漫画集の実写映画化。監督として竹中は8作目、齊藤は3作目。山田は初めて映画監督を務めた。

 撮影は、愛知県蒲郡市で2月4日にクランクイン。初日は竹中監督と齊藤監督が2人で演出するシーンからスタートした。3監督にはそれぞれ担当のエピソードやキャラクターがあり、それらがつながったり交差するシーンで、2人または3人で一緒に演出。3監督は互いを尊重し、アイデアを出し合ったり、本番のスタートを誰がかけるのかなどの、やりとりをしながら進行した。

 キャスティングは担当のエピソードごとに3監督それぞれが行ったが、いずれも口をそろえて「理想の、最高のキャストが集まった」と話している。キャストは秋ごろ発表となる。

 初メガホンとなる山田監督は2人の撮り方を見て、後半から始まる自身の担当シーンに備えていたが、撮影が始まると、初めてとは思えないほど落ち着いていた。3監督は俳優としての視点を生かしてキャストの立場に立ち、身体やメンタルのケアなど、演じやすい環境作りに努めた。それぞれ実演して演出する場面もあり、これに拍手が湧き上がったことも。

 2月の撮影で寒い日が続いたが、天気にも恵まれ順調に進行。2月24日のラストカットの撮影は、予定になかった齊藤監督が急遽駆けつけ、竹中監督、山田監督と3人一緒にスタートをかけた。

 竹中監督は「全てのキャスティングが、山田孝之組も、齊藤工組も最高のキャストが集まったと思いますね。僕も本当に理想のキャストだった。役者を演出するのはとても楽しい仕事なんで、撮影が終わって、今すごい寂しいですよ。でもこれからどんな風に仕上がっていくのかという緊張があるので、これからが始まりです」とコメント。

 山田監督は「大変なことはありましたが、本当に楽しかったですね。そして何より嬉しかった。このスタッフとチームで撮影が出来たことや、理想的なキャストが集まってくれて、目の前で芝居をしてくれているのが本当に嬉しかったです」としている。

 齊藤監督は「撮影が始まっても、キャリアのある竹中さん、山田監督、僕も含めて状況を見てじゃあ一歩下がろうとか、ここはイニシアチブを自分が取ろうとか三者が三様で出来たと思います。その複雑性みたいなものをスタッフの皆さんがきちんと指揮をとって下さって、僕らにとってもやりやすかったし、最高だった。僕らに困惑を見せることなく伸び伸びと、それぞれのシーンを一緒に切り取って下さった」と撮影を振り返った。

 映画『ゾッキ』は2021年全国公開予定。