NHK朝ドラ「スカーレット」緩~いスピンオフ好評も…今後の展開を心配する声

NHK朝ドラ「スカーレット」緩~いスピンオフ好評も…今後の展開を心配する声

 いよいよ残すところあと1カ月となったNHKの朝ドラ「スカーレット」。2月24日からの第21週は、戸田恵梨香(31)演じるヒロイン喜美子の幼なじみである大野新作(林遣都=29)と、その妻・百合子(福田麻由子=25)が“主演”である。喜美子は回想シーンにしか出演していない。朝ドラとしては異例の、レギュラー放送中のスピンオフ展開だ。

 新作の実家である喫茶店サニーを期間限定で切り盛りすることとなった2人。そこに照子(大島優子=31)とその夫である敏春(本田大輔=41)も現れて……というストーリになっており、何とも緩~いタッチで物語が進行している。

「NHKもおそらく働き方改革など、いろいろあってのスピンオフなんでしょうが……『私は突然、何を見せられているの?』と戸惑う視聴者も多いようです。朝ドラのスピンオフが作られるのはよくあることですが、通常は本編終了後の放送です。視聴者が今回の手法に慣れないのも無理はありませんね」(制作会社関係者)

 このスピンオフ放送、脚本家もチェンジしている。本編の脚本は水橋文美江であるが、スピンオフは三谷昌登(42)。ヒロインの喜美子が最初に師として仰いだフカ先生(イッセー尾形=68)の弟子の「二番さん」役を演じた俳優だ。三谷は同じく朝ドラの「あさが来た」のスピンオフドラマ「割れ鍋にとじ蓋」でも脚本を担当していた。

 コメディータッチゆえ楽しく見られる今回のスピンオフだが、「スピンオフが楽しければ楽しいほど、本編の今後の展開に怯えるファンがいるようです」と、ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏がこう続ける。

「ヒロイン喜美子のモデルとなった女性陶芸家の息子さんは、白血病で31歳の若さで亡くなっています。〈ドラマも同じ展開になるのではないか〉〈最後につらい展開は悲しい〉などと考える視聴者は少なくないようで、スピンオフを素直に笑って見られないという人もいるほどです。息子の武志を演じる伊藤健太郎さんが22歳でとにかくいい子、ルックスもイケメンなだけに、余計に今後が心配になるのでしょう」

 NHKは1月22日、追加キャストとして元SMAPの稲垣吾郎(46)が3月上旬の第22週から出演することを発表している。武志が病気になった際の主治医という役柄だ。

「NHKがそう発表している以上、やはり武志は病気になることは避けられない。でも、その後はまだ分かりませんよ。ヒロインの夫・八郎と弟子の三津の不倫が、事実とは違って回避されたように、現実のモデルがいるとはいえ、まったく同じ展開では描かれていません。離脱なんてせず、最終回まで見届けたいものです」(前出の山下氏)

 緩~く楽しいスピンオフから一転、つらく厳しい展開に……その落差は視聴率低下につながりかねない。やはりスピンオフは、本編終了後の放送が賢明か。