前原瑞樹主演「アボカドの固さ」公開決定、失恋した男の“愛と執着”の日々描く

引用元:映画ナタリー
前原瑞樹主演「アボカドの固さ」公開決定、失恋した男の“愛と執着”の日々描く

第41回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)でひかりTV賞に輝いた「アボカドの固さ」が4月11日より東京のユーロスペースほか全国で順次公開決定。YouTubeで予告編が解禁された。

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城真也の長編監督デビュー作となる本作。5年間付き合った彼女から距離を置きたいと言われた俳優の前原瑞樹(まえはらみずき)が、彼女とよりを戻したい一心で過ごす“愛と執着”の30日間が描かれる。

前原瑞樹を演じたのは平田オリザが主宰する劇団青年団所属の俳優・前原瑞樹本人。前原が実際に経験した失恋をもとに、城、山口慎太朗とともに脚本を書き上げた。多賀麻美、小野寺ずる、並木愛枝らがキャストに名を連ね、D.A.N.の櫻木大悟が音楽を担当。また4人組ロックバンドTaiko Super Kicksが主題歌「感性の網目」を書き下ろした。予告編にはさまざまな方法で失恋の傷を癒やそうとする前原の痛々しい姿が収められている。

俵万智の短歌「アボカドの固さをそっと確かめるように抱きしめられるキッチン」から着想を得て、アボカドが映画のモチーフとなった本作。俵は「大のアボカド好きから言わせてもらうと、アボカドの食べごろを見極めるのは、とても難しい。熟れぐあいは、そっと触れて想像するしかない。人と人との関係も、またそうだ」「もどかしさや切なさを感じながらも、ラストの超ささやかな笑顔から、私は温かなものを受け取った」とコメントを寄せた。

■ 俵万智 コメント
大のアボカド好きから言わせてもらうと、アボカドの食べごろを見極めるのは、とても難しい。熟れぐあいは、そっと触れて想像するしかない。人と人との関係も、またそうだ。
前原君は、まだ固い実を前のめりに味わおうとしたり、せっかくのタイミングを逃したり、熟れすぎの危うさに無頓着だったりする。イタくて愛おしい数々のエピソード。でも、はじめからの達人なんて、いないのだ。人類がどんなに進化しても、アボカドは(つまり恋愛は)、食べて失敗してみないとわからない。
もどかしさや切なさを感じながらも、ラストの超ささやかな笑顔から、私は温かなものを受け取った。