米ボストン市長が新型コロナウィルスへの懸念でPAX Eastを欠席するソニーに再考を呼びかる――‟悪意ある先入観”を助長すると主張

引用元:IGN JAPAN
米ボストン市長が新型コロナウィルスへの懸念でPAX Eastを欠席するソニーに再考を呼びかる――‟悪意ある先入観”を助長すると主張

PlayStationがボストンのPAX Eastに出席しないと発表してから1週間も経っていないが、このキャンセルは、“新型コロナウイルス”と呼ばれるCOVID-19に対する‟懸念の高まり”が原因となっている。 現在、ボストン市長はソニーに連絡を取り、‟恐怖ではなく事実”に基づいて決定を下すよう促し、中国人に対する‟悪意ある先入観”に陥らないようにとPlayStationに訴えているという。
WCVB(Eurogamer経由)によると、ボストン市長のマーティ・ウォルシュがPlayStationでCEOを務める吉田健一郎に書簡を送付し、ボストンとマサチューセッツ州における個人へのコロナウィルスの感染リスクは非常に低いと伝えたとのこと。 また市長は、中国とアジアに対する反感と誤報が、米国におけるコロナウィルスへの恐怖の高まりに一役買っているとも述べていたという。
「これらの恐怖は、アジア人が何世代にもわたり取り壊そうと取り組んできた、悪意ある先入観を助長させてしまいます。グループ全体を疑いの目で見て心を閉ざすようになり、グローバル都市が提供する機会と繋がりを逃してしまうでしょう」と記されている。

ウォルシュは、こういった恐怖に対して戦う役割を果たすようPlayStationを促している。
「国際的な大企業として、良い模範を示す機会です。テクノロジーのリーダーとして、恐怖ではなく事実に動機付けられていることを示してほしい。ゲームや文化のリーダーとして、孤立ではなく絆を信じていると示すことができるはずです」
これまでに、ボストンの住民で確認されたコロナウィルス感染者は1人だけだ。マサチューセッツ大学に通っているその住民は、コロナウィルスの発信源である中国の武漢を旅行して米国へ戻った20代男性で、現在は回復中で自宅に隔離されているとのこと。

コロナウィルスがボストンに広まったため、市長は同市のチャイナタウンでのビジネスに対する恐怖を和らげるため、SNSでキャンペーンを開始した。
現時点でPlayStationは、ウォルシュの書簡に正式な返答はしていない。
人種差別主義者のコメントと攻撃の増加は、コロナウィルスに対する恐怖への高まりに関連している。最近拡散された動画では、ロサンゼルス市の地下鉄に乗っていた男性がアジア人女性に「すべての病気は中国から発生している」と叫んでいた。同様にインティアナ州プリマスのモーテル「Super8」で撮影された動画では、同じ恐怖感からモン族の男性2人の宿泊を拒否する様子が捉えられている。その他の動画では、コロナウィルスが流行するずっと前から、アジア人コミュニティでマスクを着けているアジア人女性を攻撃する男性も写されていた。
Aljazeeraによると、2月23日の時点で中国本土におけるコロナウィルスの死者は約2442人となり、合計で7万6936人の感染者が報告されている。 CNNによると、米保健当局はアメリカにおけるコロナウィルスの感染は35件確認されていると発表し、最も感染者が多いのはカリフォルニア州で8人の症例が確認されているそうだ。
PlayStationと、Oculus VRブランドを所有するFacebookもコロナウィルスに対する懸念を理由に、3月16日から20日にかけてサンフランシスコのダウンタウン地区で開催される2020 Game Developers Conferenceから撤退した。
ソニーは声明で、「コロナウィルスに関する懸念が高まっているため、我々はGame Developers Conference(GDC)への参加を取り消すという困難な決定を下しました。ウイルスと海外への渡航制限に関連する状況が日々変化しているため、これが最良の選択肢だと感じました。参加の取り消しに落胆していますが、我社の従業員の健康と安全が重要であり、将来的にGDCに参加できることを楽しみにしています」と述べていた。

PlayStationがPAX Eastに参加していないということは、以前に予定されていた『The Last of Us Part II』のデモが公開されないことも意味する。
コロナウィルスの流行により他のゲームイベントも中止され、オーバーウォッチ・リーグの中国のチームがコロナウイルスの影響で一時的に韓国に移転

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していた。 Joseph Knoop