【麒麟がくる】純粋な正義感と異性に鈍感、光秀の愛すべきキャラが浮き彫りに

引用元:オリコン
【麒麟がくる】純粋な正義感と異性に鈍感、光秀の愛すべきキャラが浮き彫りに

 NHKで放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)。23日放送の第6回では、松永久秀(吉田鋼太郎)と三好長慶(山路和弘)の暗殺計画を通して、主人公・明智光秀(長谷川博己)のキャラクターがより鮮明に描かれた回だった。

【写真】刺客たちと斬り合う光秀(長谷川博己)

 鉄砲鍛冶・伊平次(玉置玲央)に分解してもらった銃身の造りの見事さに、「美しい」と感嘆の声を漏らした光秀。鉄砲を美しいと言ったのは光秀と松永だけだという伊平次。若き光秀が松永から大きな影響を受けていくのも、通じるものがあってのことだろうと思わせる。

 松永たちを救うために、助けを求めて訪れた三淵藤英(谷原章介)の館では、将軍・足利義輝(向井理)が聞いているとは知らずに(後になって知る)、三淵に「将軍は武家の棟梁であり、すべての武士の鏡」「その将軍が争うなと、ひと言お命じにならねば、世は平らかになりませぬ」と訴えた光秀。正論を心の底から言える強さが、本作の光秀の魅力的なところだ。

 さらに、光秀は剣の腕も立つ。第5回で、細川藤孝(眞島秀和)と対峙した時も義輝に太刀筋をほめられていたが、細川晴元(国広富之)が差し向けた刺客たちの襲撃を受けた松永と三好がいる万里小路(までのこうじ)家に駆けつけ、斬り合いに。松永と三好を逃がすことに成功する。大人数での立ち回りも、テレビ時代劇そのものが少なくなった昨今では、王道の高揚感を思い出した人も多かったのではないだろうか。

 そして、立ち回りから一転、終盤では、美濃に帰る光秀に付き添ってきた駒(門脇麦)と寺で一夜を明かすシーンでは、異性の好意に恐ろしく鈍感という一面も、念を押すように描かれた。

 駒役の門脇は「火を焚くという描写は台本にはなく、監督のアイデアで足された設定でした。揺れながらだんだんと消えていく炎が駒の心情と、歌と、ぴたりと重なって、あのシーンの空気感を丸ごと包み込んでくれたように思います」と、撮影秘話を明かしている。