デジモン声優16人集結、物語完結に涙 アグモン・坂本千夏「みなさんに支えられて…」

引用元:オリコン
デジモン声優16人集結、物語完結に涙 アグモン・坂本千夏「みなさんに支えられて…」

 テレビアニメ『デジモンアドベンチャー』20周年記念作品の映画『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』の公開記念舞台あいさつが22日、都内で行われた。主人公・八神太一役の花江夏樹、石田ヤマト役の細谷佳正、アグモン役の坂本千夏、ガブモン役の山口眞弓ら出演声優16人と田口智久監督が登場した。

【写真】号泣する光子郎役の田村睦心とアグモン役の坂本千夏

 『デジモンアドベンチャー』は、1997年6月に発売し累計800万個以上販売した携帯ゲーム「デジタルモンスター」を発祥としたアニメ。異世界デジタルワールドに突如放り出された8人の“選ばれし子どもたち”がデジモンと出会い、仲間とともに成長する過程を描いたストーリー。99年に放送されると、2000年には続編『デジモンアドベンチャー02』が放送され、その後、長くシリーズ化されてきた。

 今回の映画は、初めての冒険時には小学生だった主人公・八神太一が大学生となり、仲間の“選ばれし子どもたち”も、それぞれの道を進み始める。そして「選ばれし子どもたちが大人になると、パートナーデジモンは姿を消してしまう」と衝撃の真実を知り、彼らの葛藤と選択、決断を通して、太一とパートナーであるアグモンとの深い“絆”、最後の冒険が描かれていく。

 初期から参加している坂本と山口。田口監督は13歳の時にテレビアニメを視聴していたことを聞くと山口は「13歳!?見ていた人が映画を作ってくれました!みんなの想いが具現化した作品です」、坂本は「立派な大人になりました!」とイジリながらも長く愛された作品に再び参加できたことを喜んだ。

 テイルモン役の徳光由禾は「収録の時に眞弓さんが泣いているのを見て、『込み上げてくるものがあるんだな…』と感じていました」、山口は「和田光司さんの『butterfly』(※デジモン主題歌)を聴くとテンションが上がり、時が経っても音楽で感動しています。(シリーズが)20年以上続くことは思っていませんでした」としみじみ。

 一方、パルモン役の山田きのこは「意識しなくてもパルモンの声が出てしまう山田きのこです」、テントモン役の櫻井孝宏は「太一とヤマトが酒を飲んでいるシーンはグッとくるものがありましたね。時間が経ち、僕もひげが生えたりして」とボケて笑いを誘った。

 そして、泉光子郎役の田村睦心は物語が完結することに「正直ですね、さみしくて、さみしくないという…」と複雑な心境を明かし「最後、振り返った時に『居ないんだって…』って、でもなんか、ごめんなさい、なんで泣いているんだろうと…」と号泣。

 続けて「『02』のラストでは、みんな一緒にいるじゃないですか、ごめんなさい!もっと言いたいことがあるのですが、デジモンは子どものキラキラな部分を(描く作品)。大人に向かって成長していくとキラキラな部分が、なかなか出ていかないじゃないですか。でも、太一とヤマトの姿を見て『大人になることは失うものだけではなく、得る強さもある』と感じました」と語ると、坂本も思わず涙を流した。

 そんな坂本は今作を観て「ババアはそうそうに泣いてしまいました」と照れながら「私は完成披露を見た時、ボロボロに泣いいました。エンディングで『泣かないで、泣かないで』と言われても泣いちゃう。みなさんに支えられて、ここまでこられたなと感じました。本当にありがとうございます!」と20年の感謝の気持ちを伝えた。

 そんな大作に出演した歴史に花江は「当時見ていた時は8歳くらいで、太一を演じられたのは光栄なことでした。最後、太一たちが別れたくないと言う中、アグモンが背中を押すところに絆を感じました」とし「僕が声優になる前から演じられてきた先輩たちと一緒に立っていられるとは…みなさんのセリフ、お話を聞いて、それに恥じないお芝居をしなくてはいけないと思いながら演じさせていただきました」と力が入ったとし、これからも『デジモン』という作品を応援してほしいと観客へ呼びかけた。

 この日は空役の三森すずこ、ミミ役の吉田仁美、丈役の池田純矢、タケル役の榎木淳弥、ヒカリ役のM・A・O、ピヨモン役の重松花鳥、ゴマモン役の竹内順子、パタモン役の松本美和も出席した。