来日イベント続々中止に…新型コロナ感染拡大に映画界も頭抱える

来日イベント続々中止に…新型コロナ感染拡大に映画界も頭抱える

 新型コロナウイルスの感染拡大と、市中感染のフェーズが取り沙汰されるなか、影響がエンタメ業界にも及び始めた。

 映画ライターが言う。

「この春公開の海外作品PRのため、監督らスタッフの来日を予定していたのが、次々と中止になったりしています。また、これから春先にかけ、日本国内で公開予定の中国映画がその影響を受けないか、関係者が気を揉んでいる。イベント開催や、公開しても観客動員に影響が出る可能性を内々に協議し始めました」

 コロナウイルスについては、感染経路が分かっていない分、さまざまな臆測も広がる。

「横浜市のある映画館は、感染者が出たんじゃないかと疑う声がSNSに多数寄せられ、劇場がホームページに『重要なお知らせ』として、これを否定し通常通り営業しているとの声明をアップしました。このきっかけとなったのは、同じ『重要なお知らせ』で、1月に上映した邦画の鑑賞者にお伝えしたいことがあると連絡を求めたこと。上映に一部見苦しいところがあったからで、コロナとは無関係だったようですが」と冒頭のライターは続けた。

 すでに中国では、7万館あるとされる映画館の大半が閉鎖され、2月の上映作品が相次いで公開中止になっていると報じられている。感染拡大への不安が高まり、観客も大きく減少しているらしい。

 韓国でも、今月1日からの2日間の映画観客数が計約82万人で、前週の週末2日間の約272万人の3分の1にも届かなかったとする映画振興委員会の発表が伝えられている。テレビ局のKBSは映画関係者の話として、「新型コロナウイルスが長期化すれば、影響を受けざるを得ないだろう」とのコメントを報じた。

 日本では、公開中止などの決定はまだ発表されていない。しかし、中国映画の2本立てを上映中の都内映画館の混雑状況をHPで見ると、17日は月曜日ということもあってか、どの時間帯も「すいています」。アベ政府の無策によって、頭を抱えている映画関係者は少なくないに違いない。