70歳・三遊亭円楽、体力低下実感も80歳まで現役宣言「力まないで芸ができるようになった」

引用元:オリコン
70歳・三遊亭円楽、体力低下実感も80歳まで現役宣言「力まないで芸ができるようになった」

 落語家の三遊亭円楽(70)が19日、読売新聞東京本社で行われた自身プロデュースの『落語大手町2020』の記者発表会に登場。昨年7月に脳に腫瘍が発見されたため、3週間程度の検査・治療のための入院および体調不良で短期間療養していたが、冒頭のあいさつで「芸人である前に、ちょっと私は病人なので座ってお話していいですか」と自虐ネタを展開し笑いを誘ったが、体力が落ちていることを明かし今後の活動について語った。

【全身ショット】ポスターを持ちにっこり微笑む三遊亭円楽

 現在の体調については「データ的には、非常に今いい状態なのですが、疲れやすいのと治療した副作用的なものがまだ残っていて維持療法を続けている」「体力がちょっと落ちている」と説明。

 しかし、「落語をやっている時は不思議とすごいパワーが出ている。この後、夜40分(の公演で)トリを務めるのですが、きのうも35分と、その時に落語に対して全部神経がいく。私は8時間労働ではないので、なんとか凌げるし、アップダウンは年齢的なものもあるのであって当然。逆に自然体でいけて、力まないで芸ができるようになってきた自分が面白い」と病気とうまく付き合う中で自身の芸が磨かれていると明かした。

 今年芸歴50年を迎えたが、今回の落語は自身がプロデュースかつ出演することから「プロデューサー兼プレイヤーで居られる」今のポジションを楽しみながらも「あと10年、これをやりたい気持ち。あと10年経ったら、(業界は)ガラっと世代も交代しているし、渡すバトンもいっぱいあるし、良い子もできてきているし、楽しい限りですので、それを見届けたい」と、10年後の引退を見据えていることを話した。

 だが「まだまだ頑張れると気力は充実しています」とし「2年続けて大病となりましたが、医学の進歩と科学の進歩などに感謝しながら、寿命までは走りたいと思います。80歳までは現役でいたいな、そんな感じです」と笑顔を見せながら意気込んだ。

 今回開催する運びとなった落語は、7月から始まる東京オリンピックの開催期間内に、日本文化を発信する企画として実施されるもので、「博多・天神落語まつり」「さっぽろ落語まつり」を成功させた円楽プロデュースによる豪華な総勢26人が出演。ライブで見る伝統芸能の面白さ、奥深さを感じる機会を創出していく。7月25日によみうり大手町ホール、大手町サンケイプラザ、26日と27日によみうり大手町ホールで行われる。