『スター・ウォーズ』エイブラムス監督、レイアを別の女優に…という提案を突っぱねた

 映画『スター・ウォーズ』シリーズ完結編『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を手掛けるJ・J・エイブラムス監督が、2016年に亡くなったキャリー・フィッシャーさんの演じるレイアについて、女優交代を提案され、突っぱねていたことを明かした。

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 キャリーさんは、エイブラムス監督がメガホンを取ったシリーズ32年ぶりの続編『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)で再びレイアを演じ、続くライアン・ジョンソン監督の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)にも出演。その公開を待たず、2016年に死去した。キャリーさんが演じるレイアを、どうやって『スカイウォーカーの夜明け』に登場させるのか。エイブラムス監督は「別の女優にやってもらえばいいと言ってきた人がいたけど、そんな提案をすること自体が信じられなかったよ」と振り返る。

 「提案してきた人たちは本気だったんだ。別の人を起用して、そのままキャリーのストーリーを続けようってね。正直なところ、あまり突っ込みたくない話なんだが、とても上の立場にいる人たちからの真剣な提案だったよ。だけど僕らは、それを検討すらするつもりはなかった。CGも絶対になしだ」

 その言葉の通り、エイブラムス監督は、代役やCGを利用せず、過去に撮影した映像を使用してキャリーさんの出演を実現させた。「しっかりと、しかも本当に自然にストーリーに入れることができたことを、すごく誇りに思っている」と自信をのぞかせるエイブラムス監督は「とても不思議な気持ちだよ。彼女はとても生き生きしている。彼女がもうここにいないと信じられないくらい。彼女なしでスカイウォーカー家の物語を終わらせることは、考えられなかった。それはありえない」と語る。

 「『フォースの覚醒』の映像を見直して、使っていない映像がたくさんあることに気づいたんだよ。運命の巡りあわせとでもいうのかな。『フォースの覚醒』の時は、それらが使われないまま終わることを残念に感じていたけど、あの映画には不要だった。そして、その時は自分が『スカイウォーカーの夜明け』をやることになるとは思っていなかった。あんな天才女優を失うことになることも。とにかく僕は、それらの映像を使う形で彼女のシーンを書くことに決めたんだ」