田村亮と宮迫博之…復帰の第1歩でつくづく思うこと

引用元:日刊スポーツ
田村亮と宮迫博之…復帰の第1歩でつくづく思うこと

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

昨年6月に発覚した闇営業問題で謹慎を余儀なくされた、ロンドンブーツ1号2号の田村亮(48)と雨上がり決死隊の宮迫博之(49)が、復帰への第1歩を踏み出した。

昨年7月20日に、そろって東京・表参道のwall&wallで会見。ともに涙しながら、吉本興業の非を訴えたが、その復帰方法は対照的だ。

亮は相方の田村淳(46)と一緒に、非を訴えたその場所でトークライブで復活。宮迫はテレビ、舞台での復活への道が見つからず、相方の蛍原徹(52)ではなく、人気ユーチューバーのヒカルを相手にYouTubeデビューを飾った。

吉本興業との専属エージェント契約を結ぶために株式会社LONDONBOOTSを設立して、社長に就任した淳の尽力もあって、ここまでのところは亮の方が順調そうに? 見える。

宮迫はテレビでの復帰を願う仲間の声を振り切ってのYouTubeでの復帰。賛否両論の声があるのは当然だが、少なくとも何もしないよりも全然いい。

淳が亮の“復帰”に向けてYouTubeの「ロンブーチャンネル」を開設したこともあるが、このところ芸人のYouTubeに大きな注目が集まっている。コンプライアンスなどという言葉が一般に全く知られていなかった四半世紀前、いろいろな現場に一緒に行って斜め倒立をさせては写真を撮らせてもらっていた江頭2:50もYouTube「エガちゃんねる」を開設した。規定に引っ掛かって広告収入にこぎつけるのに苦労しているようだが、地上波テレビと違って規制が少ないネット動画の世界はエガちゃんにとっては天国だろう。

活字の世界の新聞も、ここ数年はネット速報の時代へと変わってきたが、時代はもはやネット動画の時代だ。それを一番、感じているのはお笑いの世界だろう。

テレビでのピークがすぎたと思われたキングコング梶原雄太、オリエンタルラジオ中田敦彦は、今や人気ユーチューバーだ。

車を巡る不祥事で神奈川県住みます芸人からの出直しを余儀なくされた堤下敦は、梶原のチャンネル「カジサック」で時折、得意の料理を披露するなどしていたが、自分のチャンネル「堤下食堂!」を開設して、30万人近い登録者を集めている。

民放キー局は今秋から同時配信の準備を進めている。スマホの小さな画面でテレビ番組を見ることが当然の時代がやってくる。作り手の自由度が高く、極端なことを言えば誰でも作り手になれるYouTubeはスマホ時代を大きくリードしている。

記者個人で言えば、宮迫のYouTube参入を手伝ったヒカルのチャンネルにはまってしまった。「お祭りのクジを全部買い占めて本当に当たりがあるのか」「ナンバーズを300万円分買っていくら当たるか」「仲間の家に深夜1時半すぎに行く」「仲間に急に招集をかけて誰がどれくらいでやってくるか」「知り合いのカードゲーム屋の店長に100万円渡して1時間以内に自由に買い物させる」。

アポなしで首相の園遊会だろうが、横山やすしだろうが、日刊スポーツだろうが、とりあえず松村邦洋が突撃しまくった、日本テレビ系「進め!電波少年」や、カースタントで爆発させまくりの同局系「お笑いウルトラクイズ」、そしてポロリがお約束のフジテレビ系「女だらけの水泳大会大会」を90年代前半に、よく取材した。よくも悪くも、テレビが元気でとんでもなかった時代を思い出させてくれるのが、今のユーチューバーたちだ。時代が変わっても、先頭を行くのはいつだって最先端のメディアと若い力。スマホを手に、つくづくとそう思う。