新海誠×岩井俊二が「天気の子」「ラストレター」を語り合う、対談番組の収録に密着

引用元:映画ナタリー
新海誠×岩井俊二が「天気の子」「ラストレター」を語り合う、対談番組の収録に密着

新海誠と岩井俊二の対談「ふたりに見えているこの空の下 新海誠×岩井俊二」が、2020年春に日本映画専門チャンネルで放送される。映画ナタリーは番組の収録現場をレポートする。

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収録は、横並びに座った2人が正面にある鏡に写る互いを見ながらトークをするという独特な撮影方法で行われた。新海と岩井は「天気の子」「ラストレター」などそれぞれの監督作品や、アニメーションと実写映画の違いについてトークを展開。まず新海が、完成した作品の手応えをどうやって感じるかと尋ねると、岩井は「完成したときに『これはこういうものだ』と自分で採点をしたらそれっきり。あまり反応に振り回されないようにしています」と答える。「天気の子」に声優として参加した森七菜に誘われ、一緒に劇場に同作を観に行ったという新海は「彼女は『なんて面白いんだろう』ってまっすぐ観てくれたんですけど、その隣で内心、もう少しこうすればよかったと反省してしまいました」と苦笑した。

「花とアリス殺人事件」ではアニメーションの監督を務めた岩井。新海から「各キャラクターのしぐさやアドリブがそのままアニメーションになっている。それが何より衝撃的でした」という感想が伝えられると、岩井は「『花とアリス殺人事件』では先に絵コンテがあって、それに合わせて役者さんにお芝居をしてもらって仕上げました。その中で本人から出てきた動作を取り入れたりはしましたね」と述懐する。また、マンガ家志望だったという岩井は、自身で絵コンテも手がけたが「実写の監督をするようになってからのほうが、絵がうまいんです(笑)。いろんなストックが手に入ったというか」と明かした。

「天気の子」「ラストレター」の両作に出演している森について話が及ぶと、新海は「彼女は太陽と月とで分けるとしたら太陽。キャラクターの名前も“陽菜”なのでぴったりでした。映画に光のようなものを注いでくれた」と魅力を語る。岩井は「ラストレター」での森を「緊張が遠慮につながらない。そのコントロールがプロだなと思いました」と振り返り、主題歌「カエルノウタ」も担当している彼女の歌声を「デモを歌ってもらったら、ちゃんと惹き込むものやニュアンスがあって。大丈夫じゃないでしょうかと、皆さんそうなりましたね」と称賛した。

現在、この番組のショートバージョンが日本映画専門チャンネル「岩井俊二映画祭」特設サイトおよびSNSで本日2月9日より公開されている。さらに、岩井の監督最新作「ラストレター」は全国で公開中。「天気の子」のBlu-ray / DVDは5月27日に発売される。ファンは2人の対談とあわせて両監督の作品を楽しもう。

■ ふたりに見えているこの空の下 新海誠×岩井俊二
日本映画専門チャンネル 2020年春オンエア

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