海老蔵、襲名披露で働き方改革 松竹副社長「きちんとした休みを」

 5月3日に十三代目市川團十郎白猿を襲名する歌舞伎俳優、市川海老蔵(42)と八代目市川新之助を名乗る長男の堀越勸玄(かんげん)くん(6)が7日、東京都内で襲名披露演目を発表した。3カ月に及ぶ興行で「勧進帳」「助六由縁江戸桜」などお家芸がズラリ。海老蔵は「父と(妻の)麻央がいなくて心細いけど、できる限りやっていければ」と意欲。勸玄くんは、史上最年少の7歳で「外郎売」の曽我五郎を熱演する。

 襲名披露興行にも働き方改革が取り入れられた。歌舞伎公演といえば、25日興業が通例で休演日はほぼなかったが、今回の5月公演は15日、6月公演は12日が休演日となり、7月は公演日数が20日間に。松竹副社長の安孫子正氏は「きちんとした休みを設けることで(働き方)問題が一歩前に進むのでは、と議論を尽くした」と説明。働き方改革を訴えてきた海老蔵も「ベストを尽くしても尽くせない環境もある」と役者の現状を明かした。また、観劇料は歌舞伎座として最高額となる一等席2万3000円(5、6月公演)、1階桟敷席2万5000円(同)に設定。名実ともにスペシャルな公演だ。