NHK会長 沢尻エリカ容疑者逮捕で損害賠償請求は「お答えできる段階にない」出演者の”身体検査”は強化検討

引用元:中日スポーツ

 NHKの上田良二会長は5日の定例会見で、2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」に出演していた女優の沢尻エリカ容疑者(33)が麻薬取締法違反容疑で逮捕され、代役による撮り直しや放送開始予定の遅延など混乱に見舞われていることについて「収録が進んでいる中での事態であるだけに、大変遺憾であると申し上げるしかない」と語気を強めた。

【写真】放送延期NHK大河「麒麟がくる」の出演者

 一方で代役に決まった女優の川口春奈(24)について同会長は「確かな演技力があり、戦国武将の娘として気高さと強さを表現していただけると考え、お願いすることになったと聞いている」と述べ、「時間がない中での準備は本当に大変だろうと思いますけど、ぜひ『麒麟がくる』を盛り上げてもらえればと思います」と強い期待をにじませた。

 一連の混乱で全体の放送回数が予定より減少するとの見方も出ているが、現時点でNHKは「未定」との姿勢を変えていない。会見では、来年の東京五輪・パラリンピックの番組編成が決定した後に「全体の中で確定させていく」との方針を示した。

 脚本の変更について同局は「かなりの分量を撮り直すので、基本的に物語に影響のない範囲で多少の変更があるかもしれない」としている。撮り直し作業は人員増強せず、働き方改革も踏まえて現行スタッフで行う考えも示した。

 現在は番組対応に追われていることから、沢尻容疑者や所属事務所に対する損害賠償請求について同局は「お答えできる段階にない」としている。ただ「いだてん」でも出演者の不祥事が相次いでいることから「契約のところをきちんとやっていくということに限る。何か見直すところがあるのか、今後検討していきたい」と、あらためて身体検査の強化策などを検討する構えをみせた。