ファン驚愕の“ゼウスの選択”が発動 鈴木たろう6勝目でついにチーム最下位脱出/麻雀・Mリーグ

引用元:AbemaTIMES
ファン驚愕の“ゼウスの選択”が発動 鈴木たろう6勝目でついにチーム最下位脱出/麻雀・Mリーグ

 大和証券Mリーグ2019・2月4日の2回戦で、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)が、個人6勝目、チーム18勝目を挙げ、2カ月ぶりにチーム最下位を脱出した。

【映像】ファンが震えた“ゼウスの選択” 鈴木たろう、とどめの發単騎

 オーラスは、まさに“ゼウスの選択”だった。神がかった選択で、配牌からは予測もできない圧巻のアガリ形を生み出す鈴木が、その真骨頂を見せた。対局者は起家から鈴木、EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、TEAM雷電・萩原聖人(連盟)。

 「ここでリーチは神!」「ゼウスしゅごい」「ゼウス怖い」「ハギーの発トイツ落とし読んでたな、すごいや」とファンを驚嘆させたのは南4局。この時点で鈴木は4万8000点持ちのトップ目だった。

 親番・萩原が14巡目にマンズをチーした同巡、鈴木は赤5筒を持ってきて、8・9筒待ちで8筒だと一気通貫になるテンパイを入れたが、萩原のホンイツを警戒して9筒を切り、九万単騎待ちの役なしテンパイに構えた。

 次巡、萩原が2副露してタンヤオに向かったため、手牌からトイツで持っていた發が1枚切られた。この同巡、鈴木のツモ牌は發だった。「テンパイの可能性が高いところかのチーだったんで、發トイツ落としの可能性もある」とゼウスは読んだ。

 役なしテンパイに構えていため、發待ちでアガるためにはリーチは必須となる。ただリーチ棒1000点を供託すると、1万6800点差の2着目だった松本に満貫を直撃された場合は逆転トップを許してしまうため、ゼウスは少考に入った。そして意を決し、發単騎のリーチに踏み切った。これをリーチ・一発・赤で5200点を、もう一枚の發を持っていた二階堂からアガってゲームセット。この勝利でチームは2019年12月4日以来となる最下位脱出に成功し「必ずセミファイナルに行く」とゼウスは宣言した。

 振り返れば今シーズンの開幕戦では2ラスとつまずき、1月23日終了時点では▲537.5の最下位にまで落ち込み、もはや“圏外”と揶揄された時期もあった。思うような結果を出せない日々が続き、チームメイトの園田賢(最高位戦)も体調を崩すほど精神的にも追い込まれていたが、1月24日に鈴木が5勝目を挙げると、そこからチームは怒涛の4連勝。そしてついに最下位脱出というこの勢いは、昨シーズンのレギュラーシーズン、土壇場でファイナルに進出した後、圧倒的な勝ちっぷりで優勝を決めた時を彷彿とさせ、解説のU-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)にも「背中が寒い」と言わしめた。

 赤坂ドリブンズは「正解よりも別解」をスローガンに掲げている。過去の正解を常に疑い、未来に無限にあるであろう別解を求めて、チャンピオンチームがギアを上げてきた。【福山純生(雀聖アワー)】

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