意外と知らない風船の作り方~型を漬け込んで作る?

引用元:ニッポン放送
意外と知らない風船の作り方~型を漬け込んで作る?

ゴム風船は原料の『ラテックス』に色付けしたものに、『ふくらませる前の風船の形をした型』を漬け込みます。イメージとしては、理科の実験で使うフラスコのような形です。

型にラテックスがくっついたら、専用の部屋で乾燥させます。乾燥させたら、風船をふくらませるための口元の部分を作ります。こうした作業はすべて機械で行われています。

1931年、アメリカの科学者であるニール・ティロットソンさんが、ネコの形に切り抜いたボール紙をラテックスに漬けたところ、ネコ型の可愛い風船が出来上がりました。このゴム風船は『キャットバルーン』と名付けられ、実際に販売されたという記録が残っています。

同じゴム風船でも、ふくらませるときにヘリウムガスを使ったゴム風船の方が、普通の空気用のゴム風船よりもゴムが厚手であることが多いそうです。
    
その理由ですが、ヘリウムガスは空気よりも粒子が細かいので、ゴム風船の表面から抜けやすくなります。空気でふくらませたゴム風船の場合、1~2週間ほど原型を保っているのに対して、ヘリウムガスの風船の場合は1日でしぼんでしまうそうです。

そのためゴムの部分を厚手にすることで、ヘリウムガスが漏れるのを防いでいるそうです。ただしゴムが厚手になる分、重くなるので浮力は落ちてしまいます。

ゴム風船のなかのヘリウムガスは、絶対に吸ってはいけません。吸ったときに声が変わるヘリウムガスがありますが、これは吸っても大丈夫なように酸素が混ぜてあります。