お笑い第7世代がドラマに新風 「霜降り明星」「ミキ」昴生の評判と演技力

お笑い第7世代がドラマに新風 「霜降り明星」「ミキ」昴生の評判と演技力

 2018年「M―1グランプリ」王者のお笑いコンビ「霜降り明星」の勢いが止まらない。バラエティー番組に引っ張りだこなのはもちろんのこと、今年は早々にドラマデビューした。

 それもツッコミ担当の粗品(27)がフジテレビ系“月9”の「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」、ボケのせいや(27)がTBS系日曜劇場「テセウスの船」(日曜夜9時)と、局の“看板枠”でのレギュラー出演を果たし、話題を呼んでいる。

「お笑い芸人を連ドラにキャスティングするのは珍しいことではありませんが、旬の若手コンビが同じクールに別のドラマにレギュラー出演するというのは珍しいケース」(テレビ誌記者)

 しかも、いずれもシリアスな内容のドラマで、“色物”扱いではない。粗品は、上昇志向の強いキャリア組のエリート刑事役で、せいやは、主人公の父親が犯人とされている大量殺人事件が起こった31年前の村人という役だ。

「話題づくりを狙っただけでのキャスティングなら、視聴者も敏感に反応し、批判的な見方をするものですが、今のところ違和感なくドラマに溶け込めているようです。ネット上のコメントも応援や、楽しんで見ているという意見の方が多い」

 そう語るのはテレビコラムニストの亀井徳明氏だ。亀井氏は2人のキャスティングを「話題にもなっているし、普段、連ドラを見ない層に訴えるきっかけづくりとしても成功しています」と、こう続ける。

「先月26日放送の『テセウス』第2話では、せいやの怪しい表情のアップがありました。ライティングや撮影の角度が演技をサポートし、含みのある場面に。でも、ネット上では即座に〈せいやが真犯人なはずがない!〉とツッコミが。ドラマを楽しむための要素として十分、その役割を果たしているようです」

 相方の粗品も〈嫌みなエリート感がよく出ている〉と評判がいい。

 27日放送の「絶対零度」第4話こそ出番はなかったが、3日放送の第5話の予告では粗品が声を荒らげる場面があり、〈いよいよ粗品の見せ場か?〉と期待する書き込みも。

 霜降りがトップを走る“お笑い第7世代”では、兄弟コンビ「ミキ」の兄・昴生(33)も、TBS系の連ドラ「恋はつづくよどこまでも」(火曜夜10時)でドラマデビューしている。

「ヒロインの先輩看護師で職場のムードメーカー役と、キャラクターをそのまま生かしていて、こちらも評判がいいですね」(亀井徳明氏)

 お笑い第7世代が連ドラデビューを果たした3つのドラマは、今期の視聴率レースで上位を争っている。

「そもそも下手なアイドルよりお笑い芸人の方が演技は達者で、人気も上だったりします。第7世代がドラマ界を席巻するかもしれませんね」(在京キー局関係者)

 勢いのある彼らの“存在感”が、数字にひと役買っているのかもしれない。