2ショット会見は山里亮太&蒼井優ぐらい…芸能人結婚報告の今と昔

【芸能界クロスロード】

 今年、結婚した芸能人は優に100組を超えている。特に11月は嵐の二宮和也を皮切りに20組ともっとも多かった。平成から令和になった節目の年。「令和元年に」ということぐらいしか理由が思いつかないが、別な共通点もある。結婚会見が極端に少ないこと。ツーショット会見は6月の山里亮太・蒼井優ぐらい。単独もTOKIOの城島茂が目に付いた程度だった。

 ホテルの会場で金びょうぶの前の会見が当たり前だった昭和。私生活がベールに包まれていた高倉健さんも江利チエミさんとの結婚では会見を行った。

「当時の俳優は映画会社専属。本人の意思よりも会社の指示もあって会見をやっていたが、今は専属制もなく、ブログなど結婚報告を発信するツールもある」(映画関係者)

 結婚会見は次第に芸能人のステータスの場になっていった。婚約指輪の値段や披露宴の規模などを競うようになり、大きな結婚はスターの証しでもあったがバブル崩壊のごとく、今は質素にする傾向にある。ブログなどで結婚に至った経緯を報告するだけの簡素化が主流。世間からの風当たりも少ないし、時には好感度を増すこともある。今回も壇蜜は漫画家・清野とおる氏と地味なデートを自身の連載や番組で報告。グラビアでお世話になった諸兄はがっかりしても、女性からも「普通のOLみたいでステキな結婚」と評判は上々。

 イモトアヤコもしかり。「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)で数多くロケを一緒にしていたディレクターとの結婚を番組内で発表した。

 お世話になっている番組に独占で報告するのは最近の傾向でもあるが、「まさか」のイモトの結婚は国内の果てまで驚かせた。世間の反応も〈良かった!〉と祝福ムードにあふれている。会見しなくとも報告だけでも十分なことを2人は証明した。

 同じ結婚報告でもアイドルはそうはいかない。どういう形でどう報告するか神経を使うものと再認識したのが二宮の結婚だった。先月12日にメディアを通じ、かねて交際が報じられていた女性との結婚を発表したが、コンサートで直接ファンへの報告もなかったことで、一部のファンからはブーイングの嵐。週刊誌でも結婚を巡りメンバーとの確執などが報じられている。かつては木村拓哉も東山紀之も単独会見で結婚を報告しているが、二宮は会見なし。沈黙を続けたことが逆に不自然に映り、バッシングにつながったようにも見える。

「アイドルの結婚は人気に影響する。そのリスクを少しでも少なくするために本人からの報告を避けたのでしょうが、本人の口から報告することで“良かったじゃない”と好感を持たれ、新たなファンの獲得につながるメリットも一方である。満面の笑みで会見した城島がいい例」(芸能関係者)

 結婚しても世間のモヤモヤ感が残っているのを払拭する目的だったのか? 発表から3週間近く経った12月1日、自身のラジオ番組で「私このたび結婚させていただきました」と報告した。最初から自身の口で報告するほうが自然だったと思う。

(二田一比古/ジャーナリスト)