ユーミン、苗場恒例のライブでシャウト「40周年、おめでとう!」

 シンガー・ソングライター、松任谷由実(66)が2日、新潟・苗場プリンスホテルで冬の恒例ライブ「SURF&SNOW in Naeba」(19日まで)をスタートさせた。同公演は40周年を迎え、ユーミンは「ずっとここにいるような感覚」と愛着を表現。ステージでは「BLIZZARD」をはじめおなじみのウインターソングなど21曲を熱唱。恋愛ソングも多数手がけるだけに、芸能界をにぎわす不倫問題にも言及した。

 日中の気温は氷点下3度、積雪約80センチとウインターシーズン真っただ中の苗場に、ユーミンの情緒豊かな歌声が響いた。

 “銀世界の魔女”をイメージしたシルバーのロングドレスで登場。スリットからは美脚がのぞき、1981年から始まった苗場ライブに「40周年、おめでとう!」とシャウト。観客1400人を一気に熱狂させた。

 名曲「BLIZZARD」で始まり、「サーフ天国 スキー天国」など冬の定番9曲でつないだメドレーや新曲「NIKE」などを熱唱した。

 公演前には取材に応じ、40周年を迎えた思い出の苗場に「ずっとここにいるような感覚」と愛着を込めて感謝。第1回を開催した81年、上越新幹線は未開通だったが、当時は空前のスキーブーム。「最初はスキーをやるついでにライブができたら、みたいなノリでした」となつかしんだ。

 これまで294公演、約36万人を動員。現在は冬の定番公演として定着しているが、2014年は豪雪で中止(後日振替公演)に。「6、7年前は体調不良で点滴を打ちながらステージに立ったり、マイナスなことが凄く印象にある」と振り返りつつ、「足を運んでくださる方を裏切りたくないし、それ(苦難)を乗り越えると甘美になる」と歌姫ならではの名言も飛び出した。

 「恋人がサンタクロース」など恋愛ソングも多数発表してきたユーミン。芸能界をにぎわす昨今の不倫問題を聞かれると、「好きになることは仕方がないけど、それで悲しむ人がいるのはいけない。それ(悲しみ)が続くならルール違反」とキッパリ。続けて「相手の環境や家族を全て愛する。それがないと、その場の快楽だけを求めることになる」と恋愛の女王は本質を見事に突いた。

 ライブでは今秋に新アルバムを発売することを発表。7月開幕の東京五輪の時期に楽曲を制作し、「スポーティーな香りもあるアルバムになると思います」と早くも創作に燃えていた。