長い人生において、「これからの自分よりも、いまの自分を楽しむ」ことの大切さ

引用元:ニッポン放送

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、ジーエルアカデミア株式会社代表取締役の塚本亮が出演。自著『自分イノベーション』に記した14箇条について語った。


長い人生において、「これからの自分よりも、いまの自分を楽しむ」ことの大切さ


幻冬舎『自分イノベーション これから10年、生き残る人の条件』著:塚本亮(※画像はAmazonより)

塚本)いろいろな本を読んでもそうなのですが、法律や合理性ばかりを追求して、時間を楽しむということが疎かになっていると思うのです。

黒木)時間を楽しむ。

塚本)先日、パリのホテルでエレベーターに乗ったときに、私はせっかちなので閉まるボタンを押そうとしました。でも閉まるボタンがないのです。そのときに「ハッ」と気づいたことが、「自分はここに余暇に来たのに、まだここでも急いでいたな」ということでした。「私は人生の時間を楽しんでいない」という気付きがありました。そこで14箇条には、「無駄を愛せ」ということを入れました。何も考えない、時間に追われない、ゆったりとした時間を持つことが、本当は人生を豊かにしてくれるのではないかということです。効率ばかりを追及してはいけないですよ、たまにはゆったりしましょうということです。

黒木)そういう時間が必要だということですよね。それから、「これからの自分よりもいまの自分を大切にしよう」とは、どういうことでしょうか?

塚本)いろいろな大学に行くと、学生たちは「夢が見つからない」、「目標が見つからない」と、先のことばかり考えてしまうようです。でも「それでいまは楽しいの?」と聞くと、「先のことが不安でいまは楽しめていません」ということを、多くの学生が言います。私はそんな学生に、いまを楽しむことを繰り返すことで、知らない間に未来が来ているのだよと伝えています。つまり、顔の前で人参をぶら下げたまま「頑張らなきゃ、頑張らなきゃ」と走って、いまを楽しめていなかったら、未来も楽しめないという話をします。これがその部分で伝えたかったことです。

黒木)なるほど。他にも、「リスクの選択は可能性へのチャレンジ」。学校でいろいろ話をされるとおっしゃっていましたが、これは若い方々、若者に向けて発信しているのですか?

塚本)そうですね、若い人たちを中心に話しています。ですが、転職したいけれども迷っていて踏み切れないという人や、30代くらいの方で、これから留学に行きたいけれど、どうしたらいいのかという質問も多くいただきます。そういう方たちにも読んで欲しいと思います。

黒木)経営されているジーエルアカデミアでは、多くの方たちを海外の大学に入れていらっしゃるではないですか。それはどうやって、何をしたらできるものなのですか?

塚本)まずは英語を話せて、書けるようになる必要があります。

黒木)すぐ外国へ行けと書いてありましたね。

塚本)留学となると、1年くらいのスパンになってしまいますよね。それならば、行く前に2週間だけでもいいので、まずは1回現地を見て来てくださいと言います。そうすると絶対に行きたいという気持ちに変わります。

黒木)やはり、それはモチベーションですか?

塚本)そうですね。私の場合も、ケンブリッジ大学で研究をするということがモチベーションになっていたので、そのモチベーションをどう高めるのか、どう維持してあげるのかというところを常に考えながら、あの手この手で行っています。