「偽りの友情にとらわれて…」沢尻エリカ被告が裁判で語った薬物中毒の非情な現実「すべてが幻でした」

引用元:中日スポーツ
「偽りの友情にとらわれて…」沢尻エリカ被告が裁判で語った薬物中毒の非情な現実「すべてが幻でした」

 合成麻薬のMDMAやLSDを所持したとして、麻薬取締法違反の罪に問われた女優の沢尻エリカ被告(33)は31日、東京地裁(滝岡俊文裁判官)の初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた。検察側は懲役1年6月を求刑し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めて即日結審した。判決は2月6日。

【写真】沢尻エリカ被告コメント全文

  エリカ様と呼ばれたふてぶてしさは消えていた。沢尻被告は黒い髪を一つに結い、黒いスーツに白いシャツ。紅色の口紅は塗っていたものの、薄めの化粧で入廷した。裁判官から職業を聞かれると女優ではなく「無職です」と力なく答えた。

 検察側は冒頭陳述で「19歳ごろから違法薬物を使用していた。平成30年ごろから、LSDやMDMAを知人から入手し、保管していた」とし、沢尻被告は深く首肯した。2007年に主演映画の舞台あいさつで「別に…」と発言した騒動の時は21歳。もう違法薬物に手を染めていたことになる。「コントロールできると思った」が、現実は違った。被告人質問でかみしめるように言った。

 「気が付けば薬物を制するより、制される状態でした。薬物がつなげてくれた偽りの友情にとらわれて抜け出せなくてなった。非生産的な日々は何も生まなく、すべてが幻でした」

 泥沼から抜け出せず、念願だったNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」は降板。撮り直しとなり「経済的にも大きな損害を与えたことを深くおわびしまします」と謝罪した。だが、検察側から有名人の逮捕者が近年続出する中で「なぜやめられなかったのか」としつこく何度も質問されると沈黙する場面も。人気女優の面影はそこにはなかった。