サーカスが令和に届けたいものとは?ファミリーのハーモニーが語るメッセージ

引用元:オリコン
サーカスが令和に届けたいものとは?ファミリーのハーモニーが語るメッセージ

 1978年に「Mr.サマータイム」で衝撃のデビューを遂げたサーカス。ジャジーなそのコーラス・ワークは当時のどの歌謡コーラスグループとも異なり、翌年の「アメリカンフィーリング」のヒットでその地位を不動のものとした。あれから42年、今年4月9日に過去グループに在籍したメンバーが揃ってのコンサート『BEAUTIFUL HARMONY』をEXシアターで行うことが決定した。

【写真】7人でインタビューに答えるサーカスファミリー

 令和の英訳が『BEAUTIFUL HARMONY』ということで、今年は同テーマの音楽イベントが目白押しの様相だが、そのなかでも大本命なのが美しいハーモニーで活動を続けてきたサーカスだろう。ハーモニーにかける想い、メンバーは音楽とどう向き合っているのかなどサーカスファミリー全員集合してもらいインタビューした。 サーカスというとファミリーのイメージが強いのだが、当初このグループが企画された時、従妹同士の叶正子、卯月節子と、男性のメンバーは血縁関係のない2人だった。その2人がデビュー前に、自分が求める音楽の方向性と違うからと相次ぎ脱退、正子の弟の高が加入し、立て続けに次男の央介が加入し、デビューの際はファミリーデビューとなったというのが真相だ。つまりサーカスは最初からファミリーデビューする予定ではなかった。でも、いざデビューしてみると、ファミリーであることが何よりの強みとなっている。不思議なものである。

「実はそうなんです。アルファでデビューするまで1年あって、男性2人は血縁関係がなかったんです。彼らはバンドデビューを目指していたんだけど、当時バンドで女性ボーカルはたくさんあったので、注目されていたABBAやマンハッタントランスファーのようなお洒落なコーラスグループでデビューさせようという話になったんですね。ですから、私たちは急きょジャズボーカル習いに行って…」(叶正子)
「で、その時に男性メンバーが一人辞めて僕が入り、続けてもう一人辞めて、弟が入ったっていう感じですね」(叶高)

 それにしても、急造グループとは思えない素敵なコーラスワークで、デビュー当時の世の中をすっかり魅了した訳だが、どうやら叶家は子供時代からコーラスに親しんできたようだ。

「母が歌が好きで、私たちが小学校で新しい曲を習ってきたりすると、すぐ家でコーラスで歌ってました。家族でハーモニーをやるのが母の夢だったんでしょうね。好きな音楽もみんな異なるのにハーモニーが素晴らしいといわれるのは、そんな原体験があるからでしょうか。聴いてきた音楽はみなバラバラで、私はアメリカンポップスでした」(叶正子)
「僕は男性ソロのアンディ・ウイリアムスやエンゲルベルト・フンパーディングやトム・ジョーンズ」(叶高)
「僕は吉田拓郎さん一辺倒。完全な拓郎ファンです。一度共演したいというのが夢なんですけど、まだ叶っていないんです」(叶央介)
「うちも母が元歌手だったので小さい頃から歌が溢れていましたね」(卯月節子)

1/3ページ