100年前に予想されていた「スマホ」の姿 大正時代に描かれた“日本の未来”脅威の的中率

引用元:オリコン
100年前に予想されていた「スマホ」の姿 大正時代に描かれた“日本の未来”脅威の的中率

 今から100年前、1920年(大正9年)に発行されたある雑誌で、有識者たちが日本の100年後を予想するという企画が実施された。そして迎えた2020年。その内容が実は大きく当たっているのではないか、とSNS上で話題を集めた。100年前の有識者の予想を、時代背景とともに「答え合わせ」してみよう。

【画】病院が空を飛ぶ? 100年前に予想された2020年、全51枚

■これが100年前の未来予想図、雑誌の大特集で掲載された51のイラスト

 80年代に連載された大友克洋『AKIRA』では、2020年の東京オリンピックを間近に控えたネオ東京が舞台。その予言性が一部で話題となったが、そうした予測をはるかに超えているのではないか、とSNSなどで話題が拡散し続けている雑誌がある。1920年(大正9年)4月、雑誌『日本及日本人』春期増刊号(通巻第780号)での大特集が「百年後の日本」。つまり2020年の日本なのだ。

 特集は、学者、文学者、実業家、思想家など、当時の知識人たちおよそ370人が回答を寄せたアンケートと、その挿絵イラストで構成される。

 飛行機が戦場に投入された第一次世界大戦の終戦から2年、関東大震災が発生する3年前。奇しくも1月に国際連盟が発足したばかりのこの年、日本の空気感とはどのようなものだったのだろうか。そして、その予想は実際にどの程度まで当たっているのか。誌面を飾った味わい深いイラスト群から、その内容をじっくりみていこう。

■東京の地下図も見事に的中!「完全実現すごいよ編」

◆『対面電話』
「芝居も寄席も居ながらにして観たり聴いたりできる」機能と、遠隔地との個人的なテレビ電話を同居させているあたり、ほぼスマホ。
◆『百年後の東京地下図』
各地下鉄路線をはじめ、電気・水道・ガス・通信その他もろもろ、まさに魔空の迷宮・ラビリンスと化した東京の現在を透視している。

■労働の成果は平等になる…「見方によれば当たってるかも編」

◆『労働成果の平等分配』
実際に妻や愛人が車で会社に送り迎えする平社員も、健康のため徒歩通勤する重役もいるだろう。平等分配の結果なのかどうかは判然としない。
◆『極端な自然破壊』
富士山の雪崩は、100年前から小規模なものはよく起きていたとみられる。富士山が不動のシンボルだったせいか、環境に与える影響が極端か否かの判断も常にセンシティブ。