ロンブー亮さん会見詳報

引用元:産経新聞

 お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮さん(48)と、相方の田村淳さん(46)の会見は、30分の予定時間を大幅に超えて、なおも続いた。

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 2人が出演していた冠番組でもある「ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)は現在、淳さん1人での出演となっている。同番組をはじめとする地上波放送へ亮さんが復帰することへの感触について、淳さんは「現場のスタッフは尽力してくれています。ただ、それだけでは前に進まないことは承知している。手応えというより、一つ一つ、やれること、思い伝えていくしかない」との認識を示した。

 亮さんは謹慎中に、お笑い番組などを見るよりも、「自分が何をできるかと考えたとき、謹慎中なので啓発活動など、特殊詐欺をなくすことを考えていた」と話した。デイサービス施設などで、「おばあちゃんやおじいちゃんが『早くテレビ戻ってや』と言ってくれた」といい、その言葉で、「そういうこと(復帰)を考えていいのかと思った。まず自分ができることを考えて、(復帰について)ちょっとずつ、ちょっとずつ考えてきた」と話した。

 宮迫さんに対する思いを改めて問われると、「(恨みなどは)全然ないです」ときっぱり。同じく謹慎処分を受けた若手芸人はともかく、「僕、宮迫さん、(元「カラテカ」の)入江(慎也さん)は止めることができた」と、同じ立場にあったことを示し、「恨みはない」と重ねた。

 亮さんが宮迫さんとともに昨年7月に行った会見の2日後に行われた吉本興業の岡本昭彦社長の会見で、岡本社長のパワーハラスメントとも取れる発言があったことについて、亮さんは「(会見時間が5時間超と)長かったとは思いましたが、パワハラの部分を見て、ちゃんと答えようとしているなとは思いました」と話した。「自分側の目線と会社側の目線が違うのは分かっていたけど、(岡本社長の会見を聞いて)なるほどという気持ちにはなった。もっと話し合いをしとけばという気持ちになりました」と明かした。

 淳さんは「全ては2人(亮さんと宮迫さん)が、(闇営業のお金をもらっていないという)嘘をついたところから始まったというところに立ち返らないと」と指摘した。

 亮さんは吉本興業に対するわだかまりについては、「淳が間に立って動いてくれたのもあるが、元マネジャーやスタッフも含めて、動いてくれたとも聞いているんで、大変感謝している。良かれと思ってやってくれていると知ったときにはもう、ありがとうという気持ちしかない」とし、「わだかまりはありません」と明言した。

 久しぶりのコンビでの活動に、淳さんは「僕は亮さんが隣にいると、ひとりでしゃべっていても、最終的に受け止めてくれる人がいる状態。昨年はその人がいない状態を味わったので、亮さんがいるほうが自由に動き回りやすいと感じた」と話した。

 一方、亮さんは、「復帰のことで淳に道筋を作ってもらって本当に感謝している。戻ってくる場所はここなんだなと改めて感じた」と語った。

 淳さんは、謹慎問題の根源に、亮さんが嘘をついたことを指摘しながらも、「(本来は)純粋で不器用で武骨なところが亮の魅力。今後も(亮さんが所属する「株式会社LONDONBOOTS」の)社長としても推していきたい」と話した。

 亮さんは、淳さんが亮さんの復帰に向け、地道に地ならしを続けたことで「皆さんは今でこそ、しっかり立ち回ってくれた淳を見て、男気があると見てくれているけれど、若いときから男気がある。かっこいいなと思っていた」と持ち上げ、約1時間に及ぶ復帰の記者会見を終了した。