佐藤浩市&渡辺謙「未来へのバトン」「世界に届ける」映画「Fukushima50」

引用元:スポーツ報知
佐藤浩市&渡辺謙「未来へのバトン」「世界に届ける」映画「Fukushima50」

 俳優の佐藤浩市(59)、渡辺謙(60)らが26日、都内で映画「Fukushima50(フクシマフィフティ)」(3月6日公開、若松節朗監督)のワールドプレミアに出席し、世界73の国・地域へ配給が決まったことを発表した。

 東日本大震災で被害を受けた福島第1原発で、命がけの対応をした作業員たちの物語。海外配給が決まり、佐藤は「災害はいつも深い傷痕を残す。でも、少しの努力で遺産として、未来へのバトンとして渡すことができるはず」と映画を通じて真実を語り継ぐ決意を示し、渡辺は「福島で発信したものを東京から全国を回って、世界に届ける。そのために『Fukushima50』という(英語表記の)タイトルがある」と力を込めた。

 佐藤が演じた1・2号機当直長・伊崎利夫(仮名)は、事故対応の最前線で奮闘し続けた人物。停電で暗闇の中、防護服にマスク着用という過酷な状況での撮影が続いたが、「セリフが聞き取りづらいけど、不思議と意思が伝わった。映画の神様はいると思った」と振り返った。渡辺が演じた吉田昌郎所長とは気心の知れた役どころ。実際の2人にも通じる部分があり、佐藤は「謙さんとは世代が一緒。何十年もこの世界で物づくりをやっているから、思いは同じ」と信頼関係を明かした。

 この日は佐藤、渡辺をはじめ、出演者8人と若松監督が勢ぞろい。それぞれがエピソードを語り、渡辺は「この男たちが、世界を救ったのかもしれない。そういう思いで見ていただきたい」と呼びかけた。 報知新聞社