須田景凪が5Gを駆使したライブに成功、LINE CUBE SHIBUYAと別会場がリアルタイム連動

引用元:音楽ナタリー
須田景凪が5Gを駆使したライブに成功、LINE CUBE SHIBUYAと別会場がリアルタイム連動

須田景凪が昨日1月25日に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で招待制のフリーライブ「uP!!!NEXT 須田景凪~晩翠~ powered by au 5G」を開催。満員のファンの前で約1時間におよぶステージを繰り広げた。

【写真】「uP!!!NEXT 須田景凪~晩翠~ powered by au 5G」の様子。(撮影:ヤオタケシ)(メディアギャラリー他9件)

スモークが立ちこめる薄暗いステージに現れた須田がひと言挨拶した直後、彼の体にライトが当てられ、同時にライブで披露されるのが初となる「couch」がスタート。今回のバンドメンバーは前回の2019年のツアーにも参加しており、2月からのツアーでもメンバーを務めるモリシー(G / Awesome City Club)、雲丹亀卓人(B / ex. Sawagi)、矢尾拓也(Dr / Nanakamba)の3人がバックを固め、彼らのエネルギッシュな演奏に乗せて、須田は切なくもエモーショナルな歌声をホールに響かせた。

沸き上がる客席に向けてさらに須田は、背後のLEDにアボガド6が制作したミュージックビデオを流しながら「veil」、現在のステージの様子を過去のことのように色褪せた映像にして流しながら「Dolly」を歌唱。代表曲「シャルル」が始まると、バンドの両サイドに縦長のLEDモニターがさらに2枚ずつ登場し、以降はこの計5枚のLEDによる映像が須田の楽曲の世界観を立体的に彩った。

「今日はフリーライブということもあって、“ただただ”楽しいライブにしたいと思って来ました」と言ってはにかんだ須田は、弾いていたギターを下ろし、「Cambell」とライブ初披露の「青嵐」を歌い上げた。なお、このライブの模様は東京・渋谷モディにあるKDDI直営店・au SHIBUYA MODIにて一部中継されており、「青嵐」のパフォーマンス中は第5世代移動通信システム「5G」により、会場のLINE CUBE SHIBUYAとau SHIBUYA MODIが連動。au SHIBUYA MODIに集まったファンは、「青嵐」のライブ中継を観ながら5Gスマートフォンを使って会場の映像演出に参加し、LINE CUBE SHIBUYAではその演出がほとんど遅延もなくリアルタイムで上映された。

アコースティックギターを構えた須田が、温かな夕焼けのような光を浴びながら「語るに落ちる」を優しく歌うと、観客はその美しいサウンドにじっと聴き入った。須田は2年前に東京・WWWで初のワンマンライブを行ったことを振り返って「招待制のフリーライブということは、今日がはじめましての人も多い気がするんですが、2年前の自分だったらそんなことはできなかっただろうなと思います」と感慨深く語り、またau SHIBUYA MODIと5Gでつながっていることについて「そんな公然の場に映されるのは恥ずかしい(笑)。でも本当に皆さん1人ひとりがいてくれなかったら絶対にこういうことはできなかったと思うので、ありがとうございます」と観客に感謝の言葉を贈った。

「MOIL」でも5Gを活用した別会場の人々との連動演出が行われ、その模様が渋谷モディ壁面大型ビジョンで生中継された。最後に疾走感あふれるアグレッシブな演奏で「パレイドリア」が披露されると、オーディエンスは腕を振り上げて盛り上がり、会場が興奮で包まれる中ライブは終了。客席には盛大な拍手と歓声が沸き起こった。

アンコールの声に応えて再びステージに上った須田は「一瞬でしたね」とライブを振り返りつつ、この日のバンドメンバーたちと前回のツアー中にホテルで仲よく一緒にアイスを食べたというエピソードをトーク。「ツアーでまた会いましょう」と言った彼は、ライブ前日の1月24日に配信リリースされたフジテレビ系ドラマ「アライブ がん専門医のカルテ」主題歌の「はるどなり」を初披露した。振り絞るようにエモーショナルに歌った須田は、曲が終わると観客に向けて両手を合わせて一礼。最新の通信技術を演出に組み込んで行われたこの公演は、フリーライブとは思えないほどの濃密な内容となった。

■ 須田景凪「uP!!!NEXT 須田景凪~晩翠~ powered by au 5G」2020年1月25日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)セットリスト
01. couch
02. veil
03. Dolly
04. シャルル
05. Cambell
06. 青嵐
07. 語るに落ちる
08. MOIL
09. パレイドリア
<アンコール>
10. はるどなり