ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、『ブレードランナー2049』の続編制作を希望

引用元:IGN JAPAN
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、『ブレードランナー2049』の続編制作を希望

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は「ブレードランナー」の世界に戻ることに関心を示した。しかし、仮に新作を作る場合、1982年のオリジナルの『ブレードランナー』、2017年の続編『ブレードランナー2049』からは「独立した」作品にしなければならないだろうと同氏は話した。
Empireとのインタビューで、ヴィルヌーヴ監督は『ブレードランナー2049』の制作を振り返り、リドリー・スコットが監督したSF金字塔の30年後を描く続編を作るのがどういう体験だったのかを語った。ネオンの光に満ちた「ブレードランナー」の世界は、ヴィルヌーヴの頭に複数の物語のアイディアを植えつけたという。

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「『ブレードランナー』の世界というのは、想像をかきたてる場所ですよね」と監督はEmpireに話している。「“続編”という言葉に問題があるとしたら、映画にはオリジナルストーリーが必要とされているからだと思います。でも、あの世界を異なる形で再訪したいかと聞かれたら、答えはイエスです。ただし独立したプロジェクトでないといけません。過去作2本とは個別の作品でないといけません。あの未来を舞台にした、探偵ノワール・ストーリー。時々そういうものを夢見て、夜に目を覚ますことがあります」
批評家の間で絶賛されたのにも関わらず、『ブレードランナー2049』の興行成績は振るわなかった。1億5000万ドルの製作費に対し、初週末の興行収入は3200万ドル以下だった。コケた理由としては、高すぎる製作費、長すぎる上映時間(一日に上映できる回数を制限してしまった)、R指定だったこと、オリジナルに思い入れがない若い視聴者を引き込むことができなかったことなどが挙げられている。

商業的には失敗だったかもしれないが、ヴィルヌーヴ監督の『ブレードランナー』続編は評論家に高く評価され、ファンの間でも温かく受け入れられた。IGNのレビューでは、「『ブレードランナー 2049』は1作目のテーマやプロット、登場人物を見事に再表現している。35年前の映画にあった要素で、排除されたものや遡って台無しにされたものは一つもない。本作は壮観なビジュアルや秀逸なSFのアイデアに満ちた、奥深くリッチでスマートな映画であり、30年以上の『待ち時間』が報われる名作だ」と述べられている。
『ブレードランナー2049』の他にも、ヴィルヌーヴは『メッセージ』、『ボーダーライン』といった作品で評価されている。同氏は現在フランク・ハーバートのSF小説『デューン』の映画化を手がけており、同時にクレオパトラの伝記映画の企画を進めている。 Adele Ankers