アカデミー賞監督のトム・フーパーが来日、「キャッツ」日本語吹き替え版を許可した理由は?

引用元:映画.com
アカデミー賞監督のトム・フーパーが来日、「キャッツ」日本語吹き替え版を許可した理由は?

 [映画.com ニュース] 世界中で愛され続けるミュージカルの金字塔を映画化した「キャッツ」のジャパンプレミアが1月22日、都内で行われ、メガホンをとったトム・フーパー監督(「レ・ミゼラブル」「英国王のスピーチ」)、主人公のヴィクトリアを演じる英国ロイヤルバレエ団プリンシパルのフランチェスカ・ヘイワードが出席。フーパー監督は「リリーのすべて」以来、約4年ぶりの来日。ヘイワードがプロモーションで日本の地を踏むのは、今回が初めてとなる。

 人間に飼いならされることを拒み、逆境の中でしたたかに生きる個性豊かな「ジェリクルキャッツ」と呼ばれる猫たちが、新しい人生を許される、たった一匹の猫を選ぶ特別な夜に集い、夜通し踊る。製作総指揮はスティーブン・スピルバーグ。ジェームズ・コーデン、ジェニファー・ハドソン、テイラー・スウィフト、ジュディ・デンチ、イアン・マッケランら豪華キャストが出演している。

 フーパー監督は「8歳のとき、両親に連れられ『キャッツ』の舞台を見て以来、映画化は長年の夢だった。描きたかったのは、優しさがもたらす変化。幼かった自分のために作った部分もあるし、世代を問わず楽しんでもらえるはず」とアピール。今月20日には天皇皇后両陛下と娘の愛子さまが本作を鑑賞するチャリティ試写会も開催され、「大変な栄誉でした」と同席した感激を振り返った。

 本作が映画デビューとなるヘイワードは、「バレエ公演で何度か来日していますが、毎回、皆さんが温かく迎えてくれる。今日は『キャッツ』の一員として、この場にいられることが光栄」と喜びの声。「この作品には愛、許し、寛容さ、セカンドチャンス、人生の再生といった普遍なメッセージがこめられている」と語り、「ぜひインスピレーションを感じていただき、皆さんそれぞれの大きな夢を抱いてくれたら」と期待を寄せた。

 ジャパンプレミアには、日本語吹き替え版の声優を務める葵わかな、山崎育三郎、高橋あず美、秋山竜次、大貫勇輔、大竹しのぶ、音楽プロデューサーの蔦谷好位置も来場。吹き替え版の制作が認められたのは日本とドイツだけだといい、フーパー監督は「日本の皆さんならば、すばらしい芸術性と細やかな心づかいで、最高の吹き替え版を作ってくださると確信していた」と理由を語っていた。「キャッツ」は1月24日から公開。