実物大“動くガンダム”見学施設、横浜に10月オープン まだ「成長段階」長期計画の可能性も

実物大“動くガンダム”見学施設、横浜に10月オープン まだ「成長段階」長期計画の可能性も

 高さ18メートルの“実物大ガンダム”を動かすプロジェクトを見学できる施設「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」が10月1日、横浜市・山下ふ頭にオープンする。東京都港区のバンダイナムコ未来研究所で20日、プロジェクトの概要が発表された。

 「GUNDAM FACTORY」は、ガンダムを格納し、間近で見ることができる「ガンダムドック」と、展示施設やカフェ、ショップの入る複合施設「ガンダムラボ」の2つのエリアで構成される。来年10月3日までの期間限定。

 今年7~8月にはプレオープンし、まだガンダムは動かないものの会場内を見学できる。

 人気アニメ「機動戦士ガンダム」の主役ロボット「RX―78ガンダム」を立体化して動かそうと、国内外の企業や研究者、クリエイターらが集結したプロジェクト。

 “実物大ガンダム”は、転倒の危険などを考慮して「ガンダムキャリア」(台車)が腹部を支えている。鋼鉄製の内部フレームを、カーボンファイバー製のカバーが覆う構造で、ガンダム本体の重量は25トン、ガンダムキャリアは95トン。間接はモーターと減速機、シリンダーで稼働する。内部にコックピットはなく、遠隔操作で動く。

 運営団体「一般社団法人ガンダム GLOBAL CHALLANGE」代表理事の宮河恭夫氏は、アニメで躍動するガンダムと比べて「応えられていない部分もあるかもしれないが、成長段階と考えていただきたい」と話し、プロジェクトが今回の展示以降も継続する可能性を示唆した。

 会見では、ガンダムをCGデータで動かす「オープンシミュレータ」プロジェクトも発表された。ロボットを人間のように動かすプログラムを大勢の人で開発しようという考えで、誰でも参加できる。考案した動作プログラムを、無償公開されている「オープンシミュレータ」のCGガンダムで確認することができる。

 東京大学大学院情報理工学系研究課の岡田慧教授は「研究を始めた当初はガンダムのように格好よく動かすことを夢見ていました。ですが実際のロボットは、なかなか格好よく動かない。当時の夢を、世の中みんなで考えていければ、感情が伝わるようなロボットができるかもしれない」と熱弁。シミュレータを無償公開する意義を語った。