今度は動く!実物大ガンダムが横浜市山下ふ頭に10月に登場

引用元:IGN JAPAN
今度は動く!実物大ガンダムが横浜市山下ふ頭に10月に登場

「こいつ、動くぞ!」――人気アニメーション『機動戦士ガンダム』の有名なセリフをリアルで口にできる瞬間がやってくる。一般社団法人ガンダム GLOBAL CHALLENGE、株式会社Evolving G は、2020年10月1日から横浜市の山下埠頭で開催する「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」のプロジェクト概要を1月20日に発表。アニメの『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツのガンダムRX-78を、18メートルの”実物大”で設置し動かしてみせる。

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「実物大のガンダムを前に、多くの人が夢を語ったり、技術を語ったり街作りや教育のことを語っていただければ、大きな成果になる」

1979年に放送が始まった『機動戦士ガンダム』の40周年プロジェクトとして、横浜市と連携して行われる「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」。これを主催するガンダムGLOBAL CHALLENGEの宮河恭夫代表理事(バンダイナムコエンターテインメント社長)は、動くガンダム登場への期待をこう表明した。

2020年10月1日から2021年10月3日まで、1年間にわたって横浜市の山下ふ頭(横浜市中区山下町279番25)に登場する「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」。”動くガンダム”には、そこに設置される〈GUNDAM-DOCK〉(G-DOCK)で会える。
高く組まれたデッキの中に高さ18メートルのガンダムをし、メンテナンスワークを行う施設。来場者が近くに寄って15メートルから18メートルの高さで動くガンダムを見ることができる特別観覧デッキ「GUNDAM-DOCK TOWER」も設置される。上るには入場料とは別に料金が必要となる。
いったいどこが動くのか。発表会ではいくつかのヒントが示された。ガンダムのモデルはRX-78と呼ばれる初代ガンダム。鋼鉄製の可動フレームにカーボン樹脂の外装がつく構造で、質量は約25トンに達する。関節自由度は全24自由度(ハンド除く)で、電動アクチュエーターが搭載される。「モータ+減速機」と「電動シリンダ」併用とのこと。膝の部分にモータ+減速機が仕込まれていることから、歩き始めのように膝を曲げる動作を見せてくれるかもしれない。

お台場などで披露された等身大ガンダムのように2脚で自立するタイプではなく、腰の部分を後ろから支持台車によって支える格好。動作時に人は乗らず、遠隔制御によって動きを指示するという。屋外環境で雨や塩害、地震、台風といった自然環境に耐えられるよう設計されている。
松戸のバンダイミュージアムへの半身像設置、お台場や静岡での立像設置と、設定上の実物大ガンダムを作るプロジェクトは、これまでに何度も行われてきた。今回は、18メートルにおよぶ実物大のガンダムを動かすプロジェクトを通し、アニメで見た光景を現実化するだけでなく、動く巨大ロボットが現実のものとなるための技術的な検証も見据えている。

今回の”動くガンダム”では、アスラテックやサンリオグループのココロといったロボット関連の企業が参画。ほかにも住友重機械工業、安川電機、前田建設工業などが名前を連ねている。本体のデザインやフレーム・外装パーツ製作、演出はお台場のガンダムやユニコーンガンダムの立像を手がけた乃村工藝社が担当している。
コンピュータ上で”動くガンダム”をシミュレートできるオープンシミュレータも提供される。ガンダムのCGデータを使ってもらい、世界中のエンジニアやプログラマーが本当に”動くガンダム”を生み出せるような環境を整える。

オープンシミュレータを手がけた東京大学大学院情報工学系研究科の岡田慧教授は、人間が使っている道具を利用できる人型ロボットを生み出すことに繋がると指摘 。 ガンダムを利用することで、そうした研究への関心を誘う、個別領域に閉じこもりがちな研究者が同じ目標に向かって研究できるといった効果があることを訴えた 。 「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」の会場内には、〈GUNDAM-LAB〉(G-LAB)は”動くガンダム”の仕組みを楽しみながら知ることができる展示施設も設置される 。 ACADEMYではガンダムの設計や構造、仕組みを学べる 。 CONFERENCE ROOMでは、関係者によるトークショーや”動くガンダム”に関連した研究発表、ワークショップなどが開かれる 。 企業や研究機関、学校との連動企画も開催が予定されている 。