引用元：スポーツ報知
将棋の第４６期岡田美術館杯女流名人戦５番勝負の第１局（主催＝報知新聞社・日本将棋連盟、特別協賛＝（株）ユニバーサルエンターテインメント）が１９日、神奈川県箱根町の「岡田美術館 開化亭」で行われ、後手の里見香奈女流名人（２７）＝清麗、女流王位、倉敷藤花＝が挑戦者の谷口由紀女流三段（２６）に８８手で勝ち、女流棋戦歴代単独最多の１１連覇に向けて好スタートを切った。相振り飛車の力戦で貫禄の指し回しを披露し、粘る挑戦者を振り切った。第２局は２６日、島根県出雲市で行われる。
先制パンチを決められなかった。８勝１敗でリーグ戦を制して女流名人初挑戦。谷口女流三段は「勝ち運を生かせるかは初戦にかかっている。落としたくない」と、ここ２か月は「今までで一番勉強して」開幕を迎えたが、過去１勝９敗だった里見攻略は箱根の山のように険しかった。
親友・高浜愛子女流２級（３５）の義母から譲り受けた着物を勝負服に選んだ。描かれた寒ツバキの赤色は闘志の表れでもあったが、「終始、自信のない展開でした」。６７手目で居玉を解消し、意外性のある７１手目（▲５七金直）でも流れは変えられず。「最後も、もうひと頑張りできた気がします。でも、手を発見できなかった」と肩を落とした。
次局はアウェーになるが「出雲は大好きな場所。そこで指せるのは楽しみ。気持ちの切り替えは早い方なので」。勝利との縁結びを祈り、立て直しを図る。（筒井 政也） 報知新聞社
