新進女優・小川紗良、長編映画監督デビュー『海辺の金魚』完成間近

引用元:オリコン
新進女優・小川紗良、長編映画監督デビュー『海辺の金魚』完成間近

 昨年、NHKで放送された連続テレビ小説『まんぷく』で、安藤サクラ演じる主人公の娘、幸役を演じた小川紗良(23)。きょう16日放送のフジテレビ系『アライブ がん専門医のカルテ』(毎週木曜 後10:00)の第2話から乳がん患者役でレギュラー出演するなど、女優して活躍する一方、映画監督として作品づくりに励んできた。そんな小川の4作目の監督作品にして初の長編映画となる『海辺の金魚』が完成間近であることがわかった。

【写真】映画『海辺の金魚』主演の小川未祐

 小川は、雑誌に掲載されたことがきっかけでスカウトされ芸能界入り。2014年、ACCESSキャンペーンソング「春の歌」のミュージックビデオでデビュー。18年頃から本格的にテレビドラマにも進出した。監督としては、大学時代に短編・中編の3作品を制作し、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で3年連続で上映されるなど高い評価を得た。

 今回の『海辺の金魚』は、昨年春に企画され、8月下旬に鹿児島県阿久根市でクランクイン。同市は小川の母親の故郷で、小川自身が同市で撮影をしたいと熱望。多くの市民やフィルムコミッションの全面協力を得て、敢行された。しかも、撮影を担当したカメラマンの山崎裕氏は79歳。超年の差タッグで無事、撮影をやりとげた。現在、仕上げ中で今春完成予定としている。

 物語の主人公は、高校の卒業を控えた18歳の女子高生・花(小川未祐)。母親が起こした事件のせいで小さい頃から施設で育った。施設で過ごすことのできる最後の夏。そんな彼女は人生最大の選択を迫られる。母を取るか施設の子どもたちを取るか。花の視線の先には…1匹の金魚。母との記憶を巡りながら彼女は金魚を手に海へと向かう。

■小川紗良監督のコメント
 初めての長編映画を撮りました。『海辺の金魚』というタイトルです。金魚は海では生きられません。観賞魚として退化したからです。それでも、私はもう一度海へ連れ出したいと思ったのです。映画の主人公が、私が、そしてあなたが、自分自身の人生を歩み出せるようにと祈りを込めて。そこに在るだけで説得力のある瞳を持っている、主演の小川未祐さん。人物の心の機微をそのままに捉えてくださった、カメラマンの山崎裕さん。私自身のルーツでもある鹿児島県阿久根市の自然と人々。未熟者の私には贅沢すぎるほどの人に恵まれた夏を、生涯忘れないでしょう。映画を作る最後の人は、観てくださる皆様です。どうかスクリーンで見届けてください。