アカデミー賞「ジョーカー」最多11部門ノミネート、「1917」「ワンハリ」が続く

引用元:映画ナタリー
アカデミー賞「ジョーカー」最多11部門ノミネート、「1917」「ワンハリ」が続く

第92回アカデミー賞のノミネーションが、アメリカ現地時間1月13日に発表された。

今回最多ノミネートとなったのは11部門で候補となった「ジョーカー」。作品賞のほか、トッド・フィリップスが監督賞、ホアキン・フェニックスが主演男優賞の候補となった。フェニックスが同賞にノミネートされるのは3回目で、受賞すると初めての栄光となる。

【写真】「1917 命をかけた伝令」ポスタービジュアル (c)2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.(メディアギャラリー他19件)

次いでノミネート数が多かったのは、10部門で候補となった「1917 命をかけた伝令」と「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」。「1917 命をかけた伝令」は作品賞のほかサム・メンデスが監督賞、ロジャー・ディーキンスが撮影賞にノミネートされた。ディーキンスは第90回の「ブレードランナー 2049」でも同賞に輝いている。そして「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」は作品賞のほか、クエンティン・タランティーノが監督賞と脚本賞、レオナルド・ディカプリオが主演男優賞、ブラッド・ピットが助演男優賞の候補に。タランティーノが監督賞の候補になるのは第82回の「イングロリアス・バスターズ」以来で、脚本賞は過去に「パルプ・フィクション」「ジャンゴ 繋がれざる者」で2度受賞している。ディカプリオは「レヴェナント:蘇えりし者」で第88回の主演男優賞に輝いており、2度目の受賞に期待がかかる。

また、Netflix作品「アイリッシュマン」は9部門で10の賞にノミネートされた。マーティン・スコセッシが監督賞、アル・パチーノとジョー・ペシが助演男優賞の候補に名を連ねている。スコセッシが監督賞にノミネートされるのは第86回の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」以来で、受賞を果たせば第79回の「ディパーテッド」ぶり。昨年の「ROMA / ローマ」のアルフォンソ・キュアロンに続き、Netflix作品の監督が2年連続で受賞することとなる。

なおポン・ジュノの監督作「パラサイト 半地下の家族」は、作品賞、監督賞、国際長編映画賞、脚本賞など6部門にノミネート。作品賞ではほかに「フォードvsフェラーリ」「ジョジョ・ラビット」「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」「マリッジ・ストーリー」も候補となった。スカーレット・ヨハンソンは「マリッジ・ストーリー」で主演女優賞、「ジョジョ・ラビット」で助演女優賞と、ダブルノミネートを果たしている。

■ 第92回アカデミー賞ノミネーション
□ 作品賞
「フォードvsフェラーリ」
「アイリッシュマン」
「ジョジョ・ラビット」
「ジョーカー」
「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
「マリッジ・ストーリー」
「1917 命をかけた伝令」
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
「パラサイト 半地下の家族」

□ 主演男優賞
アントニオ・バンデラス「Pain and Glory(英題)」
レオナルド・ディカプリオ「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
アダム・ドライバー「マリッジ・ストーリー」
ホアキン・フェニックス「ジョーカー」
ジョナサン・プライス「2人のローマ教皇」

□ 主演女優賞
シンシア・エリヴォ「ハリエット」
スカーレット・ヨハンソン「マリッジ・ストーリー」
シアーシャ・ローナン「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
シャーリーズ・セロン「スキャンダル」
レニー・ゼルウィガー「ジュディ 虹の彼方に」

□ 助演男優賞
トム・ハンクス「A Beautiful Day in the Neighborhood(原題)」
アンソニー・ホプキンス「2人のローマ教皇」
アル・パチーノ「アイリッシュマン」
ジョー・ペシ「アイリッシュマン」
ブラッド・ピット「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

□ 助演女優賞
キャシー・ベイツ「リチャード・ジュエル」
ローラ・ダーン「マリッジ・ストーリー」
スカーレット・ヨハンソン「ジョジョ・ラビット」
フローレンス・ピュー「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
マーゴット・ロビー「スキャンダル」

□ 長編アニメーション賞
「ヒックとドラゴン 聖地への冒険」
「失くした体」
「クロース」
「Missing Link(原題)」
「トイ・ストーリー4」

□ 撮影賞
ロドリゴ・プリエト「アイリッシュマン」
ローレンス・シャー「ジョーカー」
ジェアリン・ブラシュケ「The Lighthouse(原題)」
ロジャー・ディーキンス「1917 命をかけた伝令」
ロバート・リチャードソン「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

□ 衣装デザイン賞
「アイリッシュマン」
「ジョジョ・ラビット」
「ジョーカー」
「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

□ 監督賞
マーティン・スコセッシ「アイリッシュマン」
トッド・フィリップス「ジョーカー」
サム・メンデス「1917 命をかけた伝令」
クエンティン・タランティーノ「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
ポン・ジュノ「パラサイト 半地下の家族」

□ 長編ドキュメンタリー賞
「アメリカン・ファクトリー」
「The Cave(原題)」
「ブラジル -消えゆく民主主義-」
「娘は戦場で生まれた」
「Honeyland(原題)」

□ 短編ドキュメンタリー賞
「In the Absence(原題)」
「Learning to Skateboard in a Warzone (If You’re a Girl) (原題)」
「眠りに生きる子供たち」
「St. Louis Superman(原題)」
「Walk Run Cha-Cha(原題)」

□ 編集賞
「フォードvsフェラーリ」
「アイリッシュマン」
「ジョジョ・ラビット」
「ジョーカー」
「パラサイト 半地下の家族」

□ 国際長編映画賞
「Corpus Christi(英題)」(ポーランド)
「Honeyland」(北マケドニア)
「レ・ミゼラブル」(フランス)
「Pain and Glory」(スペイン)
「パラサイト 半地下の家族」(韓国)

□ メイクアップ&ヘアスタイリング賞
「スキャンダル」
「ジョーカー」
「ジュディ 虹の彼方に」
「マレフィセント2」
「1917 命をかけた伝令」

□ 作曲賞
ヒルドゥル・グーナドッティル「ジョーカー」
アレクサンドル・デスプラ「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
ランディ・ニューマン「マリッジ・ストーリー」
トーマス・ニューマン「1917 命をかけた伝令」
ジョン・ウィリアムズ「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」

□ 歌曲賞
「君のため」(「トイ・ストーリー4」)
「(アイム・ゴナ)ラヴ・ミー・アゲイン」(「ロケットマン」)
「I’m Standing with You」(「Breakthrough(原題)」)
「イントゥ・ジ・アンノウン」(「アナと雪の女王2」)
「スタンド・アップ」(「ハリエット」)

□ 美術賞
「アイリッシュマン」
「ジョジョ・ラビット」
「1917 命をかけた伝令」
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
「パラサイト 半地下の家族」

□ 短編アニメーション賞
「Daughter(英題)」
「Hair Love(原題)」
「Kitbull(原題)」
「Memorable(原題)」
「Sister(原題)」

□ 短編実写映画賞
「Brotherhood(原題)」
「Nefta Football Club(原題)」
「The Neighbors’ Window(原題)」
「Saria(原題)」
「A Sister(英題)」

□ 音響編集賞
「フォードvsフェラーリ」
「ジョーカー」
「1917 命をかけた伝令」
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」

□ 録音賞
「アド・アストラ」
「フォードvsフェラーリ」
「ジョーカー」
「1917 命をかけた伝令」
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

□ 視覚効果賞
「アベンジャーズ/エンドゲーム」
「アイリッシュマン」
「ライオン・キング」
「1917 命をかけた伝令」
「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」

□ 脚色賞
スティーヴン・ザイリアン「アイリッシュマン」
タイカ・ワイティティ「ジョジョ・ラビット」
トッド・フィリップス、スコット・シルヴァー「ジョーカー」
グレタ・ガーウィグ「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
アンソニー・マクカーテン「2人のローマ教皇」

□ 脚本賞
ライアン・ジョンソン「ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密」
ノア・バームバック「マリッジ・ストーリー」
サム・メンデス、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ「1917 命をかけた伝令」
クエンティン・タランティーノ「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
ポン・ジュノ、ハン・チンウォン「パラサイト 半地下の家族」