【SUPER★DRAGON インタビュー】さらなる武器を手に入れるため、ふた手に分かれて開いた新たな音楽世界

引用元:OKMusic

メンバー9人が2ユニットに分かれ、それぞれがミニアルバム『TRIANGLE』を発表するSUPER★DRAGON。ダンサー陣がマイクを握り、初の振り付けをし、ラップ組が歌メロを担当するチャレンジ満載の作品で、彼らが目指したものとは?

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今回のユニットツアーはいろいろ学べることが多い

──スパドラの中には年長組のファイヤードラゴンと年少組のサンダードラゴンというふたつのグループ内ユニットがありますが、どういった経緯でそれぞれがミニアルバムを出すことになったのでしょうか?

毅:リリースの前に、まずそのふたつとスパドラの3ユニットでライヴツアーを回ることが決まったんです。

ジャン:でも、そうなると曲数が足りないって話になり。

──ファイヤーとサンダーそれぞれ持ち曲はあって、ライヴで披露されたりアルバムに収録されたりはしてますが、ほんの数曲ずつですもんね。

毅:だから、最初はスパドラの曲をバージョン違いでやる案もあったんですけど、最終的にはコンセプトをちゃんと決めてアルバムを作ろうってことになったんです。

壮吾:ただ、ふた手に分かれてツアーをやることになって楽しみな反面、不安もあったんですよ。

和哉:ダンスでは玲於くんに引っ張ってもらってる部分もあるし、9人だからこその圧っていうのもあるから、それをどうサンダーの5人で体現しようかとか。

玲於:逆にこっちは、いつも歌はヴォーカル陣に任せっ切りでパフォーマンスに集中してる分、どうしたら自分が歌っている姿が自然と見えるんだろうかと考えましたね。

彪馬:あとは、普段はファイヤーの毅くんとジャンくんがMCを回してくれているので、サンダーだけとなると互いの役目を改めて考えて、ライヴに臨まないといけないとか。

楽:僕とか全然しゃべれないから! でも、そこをスキルアップする場でもあったと思うんですね。

──9人いるからそれぞれの分野で得意なメンバーに頼ってしまいがちなところ、あえて今までやっていなかったことに挑戦しようという趣旨が今回のツアーとリリースにはあったと。確かに、いつもはヴォーカル&ラッパー5人で担っている歌も全員で担当していますし。

颯:それが僕は嬉しかったんです。普段から歌とかラップを聴くのがすごく好きなので、自分の歌をファンのみなさんに披露する挑戦の場になりますし。あと、前にリリースイベントで1回、ファイヤーとサンダーに分かれて回った時があったんですけど、僕はちょうど受験でなかなか参加できなかったんですよ。だから、今回は自分もしっかりパフォーマンスに参加できることがすごく嬉しかったです。

ジャン:僕もファイヤー4人の声が1曲になった時、どういう化学反応を起こすんだろうっていう楽しみがありましたね。

──そして、作られたミニアルバムは“パンクなサンダー、ファンクなファイヤー”というキャッチフレーズで、これまた従来のイメージとはかなり違いますね。

壮吾:そうなんですよ。今までサンダーは学生感の強い元気いっぱいな曲が多かったし、ライヴでは生バンドを従えてのパフォーマンスになるってことで、そこはどんな感じになるのか楽しみでしたね。

洸希:いや、俺は心配しかなかった! いつもの感じと違う上に毅くんとジャンくんがいない分、歌割も増えたからライヴでのペース配分を考えなきゃって。

毅:それを言ったら和哉なんて、もう1曲目からぶっ飛んでるんですよ!

全員:ははははは!

玲於:おいおい!(笑)

毅:今回のサンダーのライヴ、普段のスパドラと全然違うんですよ。ダンスも少なめで、ひたすら自分たちとお客さんの熱気を生バンドの演奏に乗せて楽曲を聴かせてるので。特に和哉は初日から気持ち良くなってて、めちゃくちゃ叫んでて。

和哉:最初はペース配分を考えてたんですけど、1曲目が「Rock Tonight」だったんで。好きな曲だし、歌っててテンション上がるから、どうしても抑え切れなくなってぶっ飛んでしまうっていう(笑)。

──かなり王道なミクスチャーロックで、和哉さんと洸希さんの歪んだヴォーカルは特にぴったりでしたよ。

玲於:しかも、ダンスではヴォーグをやっていたのが衝撃でしたね! ダンス&ヴォーカルユニットであれをやってる人、なかなかいない。その攻め具合がロックと相まってすごく良かった。

ジャン:この前、たまたま結成初期の曲を聴いていて、やっぱり当時は自分の声を上手く出し切れてなかったと感じたんですね。それが今回サンダーのライヴを観た時、スパドラで一緒にラップしてる洸希も和哉もここで新しい発見やひと皮剥けるきっかけを掴めるんじゃないかと思ったんです。特に和哉はいろんな声の出し方ができるようになっていて、その進化が面白かった。例えば「真冬の熱帯夜」(TYPE-A収録)とか。

──アルバムでは唯一のラヴソングで、特に彪馬さんのパートは女性目線なのかと思うくらい、もどかしいセクシーさがありますよね。

彪馬:自分からは行けないもどかしさとか、そういう男らしさのなさを声で表現したかったんですよね。なので、いつもより抑えめだけど少し切なくて苦しいというニュアンスを意識したんです。

壮吾:この曲は世界観を5人で話して決めたんですよ。

洸希:今のサンダーだからできる歌がいいっていう話になって、年上の女性に対する恋をテーマにしたんです。

──なるほど! だから“自分から行けない”んですね。

楽:ちなみに「Caravan」は彪馬の“レゲエをやりたい”っていうリクエストから作られました。この曲では僕も壮吾と一緒に歌ったりもしているんですけど、サビではフォーメーションを揃えてガンガン踊って、すごく楽しいんですよ。自分もノッて、お客さんもノッて、みんなでひとつになって楽しめる。

彪馬:スパドラの曲でレゲエはあるけど、サンダーの5人だけでもやってみたかったんです。おかげでアルバムの中でもいいアクセントになったので良かったですね。

洸希:僕は「パンデミック」が好き! すごく勢いのある曲で、頭のラップが今までやったことないくらい早口なんですよ。僕、早口言葉がすごい苦手なんで不安だったけど、ちょっとずつ慣れていって、ラップの中でも感情が出せるようになったのが面白かったです。僕がメロを歌って、あとから和哉がラップを被せてくるサビの部分をライヴではふたりで向き合ってパフォーマンスするのも“好きだなぁ”ってなりますね。

和哉:“パンデミック”って“感染する”っていう意味なので、歌詞にも“ウィルス”とか“ワクチン”って言葉が出てくるんです。つまり“俺たちの音楽が広まっていくから注意しとけ”っていう警告を示す曲だととらえたから、堂々と歌おうと意識してました。

──1枚通して見てもサンダーの『TRIANGLE』は非常に野心的なアルバムですよね。「Caravan」は陽気だけど、“夢の中に君も連れて行く”というメッセージがあるし、「Take It To The Top」はタイトルの通り“頂点へ上り詰めよう”という気持ちが強く表れている上、ラップ担当の和哉さんがクリーンな歌声で歌メロを担当していると話題騒然で。

和哉:ありがとうございます。いつもみたいにダミ声でゴリゴリにいく感じのメロでもなく、メロラップでもなく、ほんとに新しい挑戦でしたね。

壮吾:僕、この曲が結構好きで。振りもキャッチーで真似しやすくて、そういう曲が今回のライヴはあまり多くないんですよね。レコーディングのでは、その楽しさが声に乗って届くようにっていうことを意識しました。

楽:レコーディングの様子を映像でも撮っていたので、ディレクターに“笑顔で! 笑顔で歌えば声に出るから!”って言われた覚えがあるもんね。なので、自分も楽しんで歌ってます。

颯:サンダーのライヴを観ていると、ほんとにみんなの表情が良くて、素で楽しんでるのが伝わってくるんですよ。そこから受けた刺激が“自分も頑張ろう!”っていう糧にもなるから、今回のユニットツアーはいろいろ学べることが多いですね。