ゴールデン・グローブ賞で絶賛されたケイト・マッキノンの感動スピーチ

引用元:ELLE ONLINE
ゴールデン・グローブ賞で絶賛されたケイト・マッキノンの感動スピーチ

キャロル・バーネットは笑いや涙、そして可能な限りの新感覚をこの数十年私たちに与えてくれました。そこで今夜の(キャロル・バーネット賞の)受賞者エレン・デジェネレスが私に個人的に与えてくれたもののリストを読み上げることにします。精神的なものもあれば、洋服だったりもしました。彼女のトーク番組で彼女のモノマネをしたあともキープしています。

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スタンスミスのスニーカーも二足もらいました

喜びの表現のひとつとして面白おかしくあること、そこにたどり着くまでの地図も、スタンスミスのスニーカーも二足もらいました。(これも服に入れちゃいますね) あと、私たちが共有する物事で笑いを引き出して皆をひとつにしたいと思わせる欲求。それから私的にベストな襟付きシャツ。あとは自己意識。そうだ、もうひとつ説明しなければ……。 ゴールデン・グローブ賞で絶賛されたケイト・マッキノンの感動スピーチ GETTY IMAGES

「私はゲイなの?」と自問自答していました……それは非常に恐ろしいことです

1997年、エレンのシットコムは人気の最高潮に達していました。そのころ(※1)私は母親の家の地下で鏡に向き合い、ウェイトを上げながら「私はゲイなの?」と自問自答していました。そして、私は実際ゲイでしたし、今もそうです。(ここで拍手)ですが、ある日突然自分自身を知ることは非常に恐ろしいこと(※2)なのです。「23andMe(遺伝子検査セット)」を試したら「あなたはエイリアンのDNAをもってます」と突然宣告されるようなものですから。その恐ろしさを唯一和らげたのはテレビに映るエレンの姿でした。

※1 エレンは1997年にカムアウトした。ケイトは1984年生まれ。当時まだローティーン。
※2 米国のLGBTの自殺念慮率はストレートの3倍~8倍とするデータがある ゴールデン・グローブ賞で絶賛されたケイト・マッキノンの感動スピーチ GETTY IMAGES

エレン、ありがとう。私にいい人生を送ろうと思わせてくれて

彼女は自分の人生とキャリアの全てを危険に犯してまで真実を語ることにしたのです。そのことで非常に苦しみもしました。もちろん当時とやり方こそ違え、人々を変えようとわざわざ火中に飛び込むのはエレンのよう勇敢な人たちだけだからです。もし私が彼女の姿をテレビで見ていなかったら、テレビに出ようとも思わなかったでしょうし、誰もテレビにLBGTQの人を登場させようとしなかったに違いありません。そしてそれ以上に、私は自分はエイリアンで、ここにいる権利など無いんだと思っていたでしょうから。だからエレン、ありがとうを言わせて。私に……(拍手)いい人生を送ろうと思わせてくれたのだから。

(Translation: Oh Ryoko)