『ライフ・オン・マーズ』主演チョン・ギョンホ、ここまで“大変で楽しかった”作品は初めて

 イギリスBBCの名作『LIFE ON MARS(邦題:時空警察1973 ライフ・オン・マーズ)』をリメイクした捜査ドラマ『ライフ・オン・マーズ』の日本上陸を記念し、主人公ハン・テジュを演じるチョン・ギョンホのインタビューに成功。劇中では、クールな刑事を熱演しているが、取材では笑顔をたやさず、共演者とのエピソードや撮影中の苦労など、色々なことを語ってくれた。

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■ここまで出演シーンが多い役は初めて

 2006年制作のイギリスBBCによるドラマシリーズ『LIFE ON MARS』をリメイクした本作。演出を手かげたのはイ・ジョンヒョ。巨匠リドリー・スコットが製作総指揮を務めた人気ドラマ『グッド・ワイフ 彼女の評決』をリメイクし、成功させたたことで知られる人物だ。

 「以前『ハートレスシティ~無情都市~』というドラマに出演した時に、イ・ジョンヒョ監督と一緒にお仕事させていただいたんです。その時の記憶がすごく幸せで良い思い出がたくさんあったので、今回も是非ご一緒したいと思い、オファーを受けました」と、懐かしそうに語るギョンホ。

 ギョンホが演じる刑事、テジュは2018年に連続殺人事件の容疑者を追っていた最中、事故に遭ってしまう。目が覚めると、そこは1988年の世界。「80年代のファッションは、ちょっとズボンが太かったですが、現在でも普通に売っているようなスニーカーを履いていますし、今とそこまで変わりはないです。あえて言うなら、ちょっとダサい感じ…? 最近はタイムスリップや過去を背景にしたドラマが多いので、あまり違和感はなかったです」と、時代設定の違いには苦労しなかったとのこと。だが、大変だったことが1つあったそう。

 「今までずっとドラマの仕事をやってきましたが、ここまで出演シーンが多い役はありませんでした。物語はすべて私の無意識の世界の中で進んでいるため、どの場面でも僕の出演シーンが欠かせないんです。夢を見る時、常に自分は登場するじゃないですか。おかげで98%くらい僕が登場するドラマになりました(笑)。休める時間がなかったので、体力的に大変だった部分はありました」。

 さらに、撮影について、「実は、僕1人でのシーンが多かったのですが、正直1人での撮影現場はあまり楽しくなかったです。でも、5人が集まると、撮影が進まないくらい笑って、はしゃいだりしていたので、いい思い出として残っています。ムードメーカーは(パク・)ソンウンさんと(オ・)デファンさん。お2人は本当に面白いんです」と、ギョンホから大きな笑みがこぼれる。

■今後は悪役をやってみたい

 劇中では、パク・ソンウン演じるカン・ドンチョル刑事とテジュは、捜査のやり方を巡って対立することが多い。最初は、もめないシーンを見ないほどもめてばかり…。「でも、実際はソンウンさんと合わなかった瞬間がなかったんです。ずっと2人でくっついてました(笑)。一緒に事件を解決しましたし、ケンカや体を張るシーンも多かったので。例えば、スポーツとかを通じてすぐに打ち解けるじゃないですか。そういった感じで仲良くなりました」と、ソンウンとの思い出話を語る。さらに、「もっと早く出会いたかった」とも。

 ギョンホいわく、ソンウンは 良い兄貴! 「この先、機会があったらもう一作品共演したいです。作品で共演するだけでなく、個人的にも仲良くしたいお兄さんで、すごく感謝しています。私とのシーンはほぼケンカをしていたのですが、何よりも優先的に私に合わせて表現してくれました。まぁ、ソンウンさんは全部アドリブですから(笑)。それに、すごく情熱的にドンチョル役を表現しながら演じてくださったおかげで、僕がもっと引き立って見えた部分も多かったと思います。共演できて光栄でした」と、頭を下げる。

 様々な苦労はあったが、共演者に恵まれ、見応えのある作品となった。もちろん、見始めたらラストまで一気! 完成度が非常に高い作品だ。しかし、ストイックなギョンホ自身は100%満足していないようで、高評価に対して「ありがとうございます」とお礼を言いつつも、若干、顔を曇らせる。

 「実は、すごい短期間で制作された作品なので、個人的に、全てにおいて惜しいんです。特に15話と最終話の撮影は時間がなくて…。あと2週間ぐらい時間があったら、体力的には大変ですが、もっといい作品になったのではと思います」と話す。

 今後については、「まだそこまでたくさんの役を演じてきたわけではないのですが、時代劇とか、悪役もやってみたいですね。主人公をいじめる悪役がいいですね。殴ったり、苦しめたりもして(笑)。今後、そのような役をやってみたいです(笑)」と笑う。爽やかなイメージを覆し、ギョンホが強烈なキャラクターを熱演する日は近そうだ。

 そして、最後に日本のファンに向けて「ドラマを楽しんで見てください。さらに面白い作品を通してお会いできるよう頑張ります。ありがとうございます」と感謝の言葉を語った。

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