ひふみん、念願の刑事ドラマ出演「せりふに心を込めた」

引用元:オリコン
ひふみん、念願の刑事ドラマ出演「せりふに心を込めた」

 “ひふみん”の愛称でおなじみの元プロ棋士・加藤一二三が、テレビ朝日系できょう3日に放送される『警視庁・捜査一課長 正月スペシャル』(後9:00)にゲスト出演する。以前、NHKのトーク番組で、「刑事ドラマに出演して捜査一課長役を演じたい」と発言したことがあったひふみん。その情報をつかんだドラマ制作側からオファーがあり、今回の出演が決まった。念願のミステリードラマ初出演を果たす。

【写真】隣の愛猫家のおじいさんは元警視総監という設定

 同ドラマは、ヒラ刑事から這い上がってきた“叩き上げ”の捜査一課長・大岩純一(内藤剛志)と捜査員たちの熱き奮闘を描く、人気シリーズの最新作。“自殺ではないと言い張る遺体”が見つかった、という奇妙な知らせが届き、臨場した大岩一課長はがく然とする。被害者は8年前、強盗殺人事件で誤認逮捕された過去を持つ、元外食チェーン社長・片倉義彦(長谷川朝晴)だったからだ。

 しかも遺体のそばに落ちていたスマートフォンには、「自殺ではない。殺された」という謎のメッセージが残されていた。まもなく、片倉を誤認逮捕した張本人、元捜査一課刑事の“ジンジャー”こと陣内綾(伊藤歩)が捜査線上に浮かぶ。片倉の死と元刑事・綾の関係は!? 大岩は進退を賭して、難解かつスリリングな事件の謎に挑んでいく。

 加藤が演じるのは、残念ながら“捜査一課長”ではなく、大岩一課長の隣家に暮らす、元警視総監の“一二三さん”。現在は隠居の身であり、“将棋が趣味”“愛猫家”という設定で、ネコを抱いて少々怪しげに登場するシーンや大岩の妻・小春(床嶋佳子)と手合わせするシーン、大岩に重大なヒントを授ける場面などに登場する。

 撮影では、監督が演技の流れを確認すると、「ハイ、わかりました」とすぐに対応し、本番も完璧。将棋を指すシーンでは、「駒音の高さは日本一といわれています」と自負するとおり、“パチーン!”と豪快な駒音を響かせて熱演を披露した。さらに、床嶋に「それでいいんですよ」と駒の持ち方をやさしく指導したり、駒箱を置く位置をスタッフにアドバイスしたりと、演技以外でもスタジオで大活躍。

 共演するネコたちにも「はじめまして。おとなしいですねぇ」などとしきりに話しかけ、大のネコ好きで知られる加藤らしい積極的なコミュニケーションをはかっていた。

 撮影後、加藤は「とても素晴らしい刑事ドラマで、ネコちゃんも将棋も登場するし…ハッキリ言って楽しかったです」とニッコリ。特に感心したのはシナリオのクオリティだといい、「脚本を繰り返し読みましたが、読めば読むほどきめの細かい、よくできた脚本だと気づきました。将棋のことが随所に出てきて、冴えたせりふもあって、きちんと将棋がわかっている方の脚本ですね」と大絶賛。

 自身の出演シーンの注目ポイントをたずねると、「せりふに心を込めて話しているつもりなので、みなさまにそのように受け止めてもらえれば望外の喜びです」と語り、「私の人生観は、何事も楽しく、面白く、そして深く。将棋も然りですが、このドラマもきめの細かい脚本と演出が展開しますので、楽しいし面白いし深い! ぜひみなさん、楽しみにご覧いただきたいと思います」と呼びかけていた。

 そんな加藤を迎えた主演の内藤も「加藤一二三さんはご本人のキャラクターも素晴らしく、まるで天使のような方。(同じくゲスト出演する)澤穂希さんに続いて加藤さんという“日本のヒーロー”が現場にいらしてくださり、ドラマを大いに盛り上げてくださいました…もう、最高でしたね!」と、感激。

 「加藤さんは監督の説明の意味を即座に理解され、僕らが日常的にやっている作業を当たり前にパッとやられるから素晴らしい。将棋だけがすごいのではなく、状況を観察し把握する力が突出されていて桁違いに明晰な方なんだなと改めて感じました」と、加藤の“鋭さ”に圧倒されたことも明かしていた。