三田佳子、頸椎硬膜外膿瘍で引退危機だった「ハンマーで殴られたような痛みで女優さんはもうできないなって」

引用元:スポーツ報知
三田佳子、頸椎硬膜外膿瘍で引退危機だった「ハンマーで殴られたような痛みで女優さんはもうできないなって」

 女優の三田佳子(78)が17日放送のテレビ朝日系「たけしの家庭の医学 最終回緊急SP」(火曜・後7時)に出演。3年前に謎の首の病に悩まされ、女優引退も考えたことを明かした。

 96年に子宮体がんで余命7か月の診断を受けたこともあった三田。その際は懸命の抗がん剤治療で克服したが、3年前、出演ドラマ「過保護のカホコ」の3か月に及ぶ撮影中、首に重だるさを感じた。「はじめは違和感くらい? 疲労かなと思って無理したんです。仕事して集中していると、役の人になって全部忘れちゃうから」と振り返った。

 しかし、遊びに来た孫と相撲をとって遊んでいた時、首のだるさがズキンと来る痛みに変わったという。

 「仕事に影響するから、まず痛みを取らないと」と痛みを取り除くペイン・クリニックを受診。痛みを和らげる注射を打った。痛みは薄れたが、今度は頭痛まで襲ってきたという。

 頸椎の専門医に診てもらおうと整形外科を受診。MRI検査を受けたが、頸椎にも脊髄にも異常はなかった。

 「朝、昼、晩と痛み止めを飲んでも座薬を入れても痛い。最高の痛みです。表現すると、ハンマーで殴られたような痛み。寝てても痛い、起きていても痛い。痛い、痛い、痛いって。なんなんだろう。どうなっちゃうんだろうって。生活すること自体が苦しくなっちゃって。車イスになったらどうしようって。女優さんはもうできないなって。プロデューサーにでもなろうかなって」と、一度は女優引退も考えたという。

 17年10月にはクイズ番組の収録現場で頭と首の激痛と発熱のため、フラフラに。収録後、かかりつけ医のところに駆けつけると、「日本最高峰」とされるNTT東日本・関東病院のペイン・クリニックを紹介され、受診することになった。

 ブロック注射などを施しても引かない痛み。2度目のMRI撮影など精密検査を受けた結果、下された診断名は「頸椎硬膜外膿瘍」だった。首の骨の内側に膿がたまり、コブのような塊ができて脊髄を圧迫する病だった。

 疲れがたまり、免疫力が低下したことから細菌の繁殖を許し、膿がたまってしまったという。三田の脊髄のコブは約3センチの大きさになっていたという。

 脊髄を損傷しないよう骨を削り、膿を取り除く3時間に及ぶ大手術を受けた三田。ICUで10日間過ごすなど、2か月に及んだ入院生活の末、現在は回復。高齢者に増えているという大病を克服したベテラン女優は「手術したら、スッキリしちゃった。それだけすごい手術だったてことね」と振り返った三田。「全てのことに対して、何が起こっても私に必要なことだった、自分にとって必要と思う。それこそが命をいただいた人間のありようかなと思うようになりました」と、笑顔で話していた。 報知新聞社