コロナでも…有事に高視聴率のＮＨＫ「信頼」継続を

＜ニッカンスポーツ・コム／芸能番記者コラム＞

新型コロナウイルスの影響で、芸能界やスポーツ界などでは予定されていたさまざまなイベントなどが中止や延期になっています。その影響もあってか、世の中の多くの人が外出を控え、自宅でテレビを見ている人が増えています。視聴率は多くの番組が前4週平均視聴率を上回るなど好調。新型コロナウイルスの情報を伝える番組も関心が高いようで、特にNHKの報道番組は連日、安定的に高い数字を記録しています。

世の中の平和、平穏が脅かされた時、NHKの報道番組の数字がいいのは昔からのことですが、あらためてNHKの底力を感じます。NHKの大河ドラマや朝ドラなどの番組やさまざまな取り組みを記者が取材して約20年になりますが、こうした事があるたびにNHKの魅力は「信頼」だと感じます。

民放と比べ、何となく地味で固い印象もあり、不祥事も多々ありますが、基本的には、知っている限りの人を見渡すと、かなりまじめで、仕事に一生懸命に取り組む人たちが集まっている組織だと感じます。その意味でも「信頼」という言葉がしっくりくるのかもしれません。

ただ、信頼は1度失うと取り戻すには相当な時間とエネルギーが必要です。個人の不祥事はともかく、もしも政治との距離など組織全体に関わる問題が生じたら、相当大きなダメージになるはず。世の中を裏切ることなく、いつまでも信頼される存在であってほしいと思います。世の中の平和、平穏が脅かされた時、国民の多くがNHKを頼るのですから。